相続人が誰かを簡単に理解して相続に備えよう【簡単図解】

相続 簡単 理解 介護/老後
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相続人と相続について分かりやすく理解する

独り身が増えて相続の形が変わってきている

家族の形が多様化している今、思ってもいない所から相続の話が出てくる、自分の意図しない相手に相続財産または負債がいくケースが出てきています。

 

財産があっても、負債を抱えていても、相続はトラブルになりやすいものです。

 

自分が誰の相続人になる可能性があるのかを知っておくこと、自分の財産は誰が受け継ぐ可能性があるのかを知っておくことで、あらかじめ遺言を残して後のトラブルを防ぐことができます。

 

相続人を色分けで簡単に理解する

 

相続人の順位は、以下のように色分けしてみると分かりやすくなります。

黒色の人が亡くなった方で、その配偶者を赤色で示していますが、配偶者は必ず相続人となります。

 

 

相続 図 簡単 分かりやすい

 

 

配偶者に加えて、誰が相続人になるのかが問題になりますが、配偶者とともに相続者となる人は、緑色に色分けしたグループの中に1人でも人がいる場合、緑色の人が相続者です。緑の色の人が一人でもいれば、その人と配偶者だけが相続人です。けれど、もしも緑のグループの人が1人もいない場合に、オレンジ色のグループが相続人になり、緑も、オレンジもいない場合に、青色の人が相続人になります。

 

緑グループの中の人→オレンジグループの中の人→青のグループの中の人の順に、配偶者以外の相続者になりますが、赤色の配偶者以外で別々の色の人が同時に相続人となることはありません。(遺言を残した場合には色の違う人も、全くの他人でも相続者になれます)

 

同じ色のグループ内で、相続する財産が水のように零れ落ちてくると考えると、相続の分配が分かりやすくなります。

 

流れ落ちてくる財産を、図の線をたどって受け止める人がいる時点で、その人が相続人です。死亡している場合には受け止める人がいないので、次の世代に財産が零れ落ちます。水路が二叉に分かれれば等分されて分かれていくと考えると、理解しやすいと思います。

相続人 簡単 理解 図

 

子供が亡くなっていて、孫が相続する場合で、孫の一人が亡くなっている場合、図のように、孫の一人と曾孫2人が相続人となります。子供に受け継がれるはずだった財産は、二等分されて孫二人の所へ落ちて行くのですが、受け止める人がいなかった分は曾孫のところまで落ちて、二等分されます。

 

すると、配偶者が半分の財産を受け継ぎますので、残りの半分が子供に、しかし子供がいないので孫に半分ずつ分配され、孫がいない場合には半分がさらに半分になり曾孫に相続されます。

 

このケースの場合の相続割合

配偶者:1/2   孫①:1/4   曾孫①:1/8  曾孫②:1/8

 

子供がいない場合に孫へと相続されることを代襲相続と言います。

そして、孫がいない場合に曾孫に相続されることを再代襲相続と言います。

 

ここまでが、緑色のグループ内での相続です。

 

しかしもし、緑色の相続者が1人もいない場合には、配偶者の他の相続人は死亡した人の両親となります。

オレンジのグループである両親の場合には、両親のどちらかが生きていれば、その人が相続者となり、さらに前の世代にまでさかのぼるのは、両親が共にいない場合で、祖父母が生きている場合に限ります。

 

オレンジのグループにも人が1人もいない場合に、青色のグループに相続権がいきます。

 

青色の場合には、兄弟のうち、死亡している人がいればその子供が相続者となりますが、その子がいない場合には、そこで相続人はいない事になります。相続人は配偶者のみ、または相続者がいないケースとなります。たとえば、甥や姪に子供がいても、相続人にはなりません。

 

相続財産の分配の割合はどうなるのか

 

緑色の人配偶者の財産割合は

オレンジ色の人配偶者の財産割合は1/32/3

青色の人配偶者の財産割合は1/43/4

 

同じ色同士で分け合う財産は等分します。濃い色から、薄い色へと代襲相続が発生していて、代襲者が複数人いる場合にはそこでまた等分します。

 

子供とは等分ですが、その他の場合には配偶者には多く財産が配分されるようになっています。配偶者は常に相続者となりますが、もしもいない場合には、緑色の人だけ、青色の人だけ、オレンジ色の人だけが相続者となります。

 

遺留分を請求できる人がいる

 

遺言で相続人に入らなかった場合でも、遺留分が発生するグループがあります。

緑色とオレンジ色のグループの人は、遺留分を請求することができます。遺留分とは、近親者に残さなければならない最低限度の財産です。(青色のグループには遺留分はありません

 

緑色の人と配偶者には、全財産の1/2が遺留分として残されますので、半分の財産が例えば他人にわたったとしても、兄弟の一人だけに相続されたとしても、残りの半分については遺留分を相続と同じようにして割合に応じて受け取ることができます。

 

オレンジ色のグループの人は、財産の1/3を遺留分として受取り、相続と同じように分け合います。

 

青色のグループへの相続を想定していない人が多い

 

思わぬ相続のトラブルが発生しやすいのが、青色のグループへの相続があるケースです。誰も自分が相続者とは思っていなかったり、死亡した方の配偶者が全ての財産は自分に受け継がれると思い込んでいることがあるからです。

 

この場合、遺言を残さない限り、配偶者である妻や夫が全ての財産を継げなくなります

 

他の色のグループの人が存在しない場合で、青色のグループの人がいる場合には、亡くなった人の兄弟姉妹か、兄弟姉妹が亡くなっている場合には甥や姪に相続財産がいきます。

全く付き合いがなく、顔も見たことのない甥っ子からでも、突然電話が入って相続をすると言われたら、その通りに相続しなくてはならないのが現状です。

 

しかしこのケースでは、遺言を残すことで相続財産が青色のグループの人へ継がれることを止めることができます。配偶者と青色のグループの人が相続人になっている場合には、遺言さえ残せば、遺留分がないので財産を請求される事はありません

 

青色の人に相続される可能性のある場合で、それを希望していない場合には必ず遺言を残しておきましょう

 

例えば、妻と兄弟に遺産相続される場合で、家とわずかな現金しかない場合にそこから兄弟に4分の1の財産を渡したら、生活が立ちゆかなくなることも考えられます。

 

子供がいない、父母がいない場合や、いなくなる可能性がある場合には、残される妻や夫の事を考え、必ず遺言を残しておきましょう。

 

遺言には書かなければならない項目や、自筆であることという規定はありますが、ハードルが高いものではありません。公正証書が勧められるのは、安全に確かに財産分与が行われるための予防策としてですが、必ずしも公正証書でなければならないものではありません。

 

家庭裁判所の検認作業はありますが、一筆書いて金庫に入れておくだけでも、配偶者を守ることになります。

 

もちろん、公正証書であれば検認の必要がないという利点はあります。(公正証書とは、公証役場において、証人2人の前で口述で遺言を残し、それを役場の役人が記録する方法です。証人は希望すれば役場で用意してくれます)しかし、それが面倒だからと言って後回しにしてしまうのであれば、自筆で机の中に入れて置くだけでも、配偶者を守る盾となりますので、一筆残すようにした方が良いでしょう。

 

兄弟姉妹だけではなく、甥や姪が出てくる遺産相続というのは、決して簡単なものではありません。仲が希薄だからこそ、権利である財産だけは欲しいという人もいます

 

独り身だから関係ないと思われている方の場合でも、兄弟姉妹がいる場合には、兄弟や甥や姪に相続財産の処理や負債の処理などの迷惑がかかることも考えられます。

 

事前に遺産の処分や処理をNPO法人などに委託しておくこともできますので、残される人が苦労しないようにしておくと、残される側が助かると思います。

 

相続の可能性のある人の全てが知っておきたい相続上の注意点

相続放棄の注意点

 

相続放棄を行うと、別の相続人が発生するケースに注意が必要です。

 

相続人として指定されたものの、相続財産が負債であった場合には相続放棄をして相続をなかったことにしようと考えると思います。この場合には、相続人が一人、相続の図から消えることになります。図から消えた場合には、その子や孫も図から自動的に消滅します。

 

相続放棄の場合には、図から当人が消えるということが、注意点です。

 

例えば、父親の負債、または財産を相続放棄する申請を出した場合には、相続人の図の中から子供が消えますので、父親にとっての孫が居た場合でも、代襲相続と呼ばれる次の世代への相続は起こりません。

 

相続 分かりやすく

 

すると、この図の場合では父親に兄弟がいるので、兄弟が相続人になります。相続人の一人が相続放棄をすると別の人に相続が発生するために、関係性によってはあらかじめ伝えて一緒に相続放棄を行うなどしないと、親族間でのトラブルに発生する可能性があります

 

相続を放棄する時には、他の誰が相続人になるかを確認し必要な場合は周りに相続放棄についてや手続きの方法などを知らせましょう。

 

相続者に指定されたら注意しなくてはならないこと

 

相続放棄は3ヶ月以内に行う必要があります。

 

相続人は、相続を知った時点から3ヶ月以内に相続放棄をしない場合には、相続をする意志を示したことになります

 

ただし、相続財産を確認しているうちに期間が過ぎてしまった場合には、これを越しても相続放棄が受理されることはあります。ただ、そうした複雑なケースの場合は、自分でやろうとはせずに弁護士や税理士、司法書士に協力してもらいましょう。

 

相続放棄はしっかりと負債や財産の確認を行ってからしないと、後になって撤回したいと言ってもできるものではないので注意が必要です。ただし、相続財産は全て負債だと誰かに説得されて相続を放棄したら財産があったという特殊な場合には、相続放棄の撤回が通ることもあります。ただ、相続放棄の撤回は困難だと言われていますので、財産の特定が難しい場合には必ずプロに相談しましょう。

 

相続放棄をしても管理責任は問われる

 

相続放棄をしても、管理責任は問われる点に注意が必要です。特に管理責任が問題になるのは、現金や預金などと違い、空き家の場合です。管理する人間がいなくなり、放置されてしまうと、近隣で暮らす人に迷惑になることもありますが、その際の修繕や管理についての責任は、相続放棄をしていても、相続人が負うことになります。

 

空き家の問題については、今後行政がどのように改革していくか先が分からない部分もありますが、現在の時点では管理責任が相続者にありますので、管理の方法や処分の方法を含めて考えた上で、それでも相続放棄をした方が良いかを決定する必要があります。

 

遺留分の注意点

 

遺留分については、それが権利として保障されていますので、相続人に指定されていない相続者である緑グループ、または両親がそれを主張した場合には、配偶者や他の相続人は相続が終わった後であっても、遺留分を主張された場合には必ず支払う必要があります。

 

ただし、遺留分の権利は、相続があったことを知った時から1年以内、または相続後10年以内に請求がない場合には消滅します

 

絶対におさえておきたい遺言の書き方のポイント

 

自筆証書遺言の民法による規定は以下の通りです。(968条1項)

 

遺言には、遺言者が自筆で書き記し、印を押す必要があります。

 

注意したいポイント何年何月何日と書いた日付が分かるように年月日を記載しておくこと

氏名を記載しておくこと

実印、認め印、または拇印で印を押すこと

 

※規定上はもう少し曖昧な部分があります。

 

基本的には、余計な文言を書いてはいけないのが遺言です。どの財産を、どのようにして残すのかを記しておくものです。

 

不動産の表示は登記簿通りに、預金などは銀行名、口座番号など詳細に記載すべきと言われています。住所を書くのではなく、固定資産税の請求書などを確認の上、地番をしっかりと書き記しましょう。普段書いている住所というのは、おおざっぱなものになっていますので、細かく区分されている土地をきちんと記しておく必要があります。

 

これらの財産表記に加えて、文の始まりや最後に理由を添えておくことで後のトラブルが防げる部分があると思います。

 

長女には介護で面倒をかけたので
次男には家を建てる時に頭金を支払っているので

 

細かい内容を記しても、それでも残った財産が出てくることや、自分が把握していない財産があることもあります。

 

その為に、最後に一文入れておくと確実になります。

 

本遺言書に記載なき財産については妻の○○へ相続させるものとする

 

悪い例としては以下のようなものがあります。

 

自宅は妻に相続する

 

自宅ではどの部分かはっきりしません。頭の中では分かっていても、法律上では理解できないため土地は地番で、家屋は家屋番号で記載します

 

預金は妻と子供で分け合うようにする

 

これでは、どの預金をどの割合で分け合うのかが全く分かりません。銀行名と口座番号を書き記し、割合もしっかりと書き記しておく必要があります。

 

遺言の存在を知らせておく事も大切

遺言の存在が知られないままの場合には、相続が法定相続通りに行われてしまいます。身近な人や信頼のできる人にはきちんと相続について書き記したことと、遺言書の場所を知らせておきましょう。

 

遺言書を見つけたら、絶対に開封してはいけません。家庭裁判所での検認の時に開封されるものだからです。しかし、突然遺言書を見つけた場合に、驚いて思わず開封してしまうこともあると思います。開封したら過料5万以下が課されることになっていますが、遺言書が無効になるわけではありませんので、注意して下さい。

 

遺言の書き方や相続の方法が複雑過ぎて自分ではできない、不安だという場合には、遺言の書き方の相談や、相続の相談を行政書士に依頼しましょう。行政書士は、あらゆるトラブルを防ぐための書類を作成するプロです。

 

ただし、相続後に必ずもめそうな場合など、トラブルをすでに抱えている場合には、弁護士に依頼する必要があります。弁護士、または不動産が主な相続物である場合には不動産関連書類のプロである司法書士に相談をすることで、相続後のトラブルを防ぎ、スムーズな相続を行うことができます。

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