一言多い人、平気で失礼な発言をする人には気づきを与えることが大切
一言多い人は思ったことをそのまま口に出すくせがある
思ったことを口に出すくせのある人は、発言した後にそれがどんな結果を起こす可能性があるかを考えることがありません。
仮に、失言によりトラブルに巻き込まれることがあっても、それが反省を促すほどに大きいものでない限り、自分を改善する機会にも恵まれず、直すきっかけもないまま「一言多い人」として定着していきます。
大人になるほどに、やっかいだなと感じる相手に喧嘩してまで向き合って反省を促してくれる存在はいなくなります。そのため、大人になるまで「一言多い人」をやり通せた人は、一言多い人間としてすっかり定着した人ですから、ちょっと注意を促す程度では、自分が一言多いことに気付きもしないか、気付いたところでそれが問題だとも思いません。
そうなると、ますます周りが我慢するか、受け流すかといった状況が当たり前になり、当の本人は何が問題なのかも分からないまま一生を終える可能性が高くなります。
平気で失礼な事を言う人の多くはそれが気が利いた発言だと思っている
相手を傷つけてやろうと意図的に発言する人は、案外少ないものです。
例えば、マスコミの記者などは、有名人に対して失礼な質問をしていることがあると思います。この時、良心的な一般の人や、有名人のファンは、「そんな失礼なこと聞くなよ」と思うのですが、マスコミの記者にとっては、情報を受け取る側が楽しむだろう、望んでいるだろうと考えるからこそ、失礼な発言をしてまで有名人から何かを引きだそうとします。
このように、相手が平気で失礼な発言をしている時というのは、実は、相手は「気の利いたこと」や「仕事上必要と感じること」を発言しているつもりであることが多く、実は本人は失礼なことを言っているという意識がなかったり、失礼な事を言う権利があると思っている場合があります。
そんなこと言わなくても良いのに、という発言の裏には、面白いことを言ってやった、場を盛り上げた、気の利いた発言をした、という、自分本位の思い込みがある可能性があります。
セクハラやパワハラと思われるような発言も、実は気の利いた発言、場を盛り上げる発言だと思って喋っている人も多いのです。
喋っている本人は、何を喋ったのか意識していない場合が多い
一言多い場合も、失言をしている場合も、その人の発言のスタイルになってしまっている場合には、自分が何を喋ったのかを言った本人は直後には忘れている可能性があります。
頭にパッと浮かんだことを、浮かんだと同時に喋っている場合には、話すことによって誰がどんな反応をするのか、その発言で誰がどんな風に得をするか、損をするかといった分析がされていません。
賢い人ほど寡黙になりがちなのは、熟考してない事柄や、発言によって周囲がどう反応するのかが読めない時には、後で問題が起こらないように発言そのものを控えるからです。
そこで、一言多い人や、失礼な発言をする人には、自分が言った発言を繰り返させるように誘導してみましょう。
カチン、とくるような発言をされたら、まるで聞こえなかったふりをして、「もう一度同じ事をおっしゃってください」と、繰り返すように促すのです。
もし相手が、本当にもう一度繰り返して同じ失礼な発言をしている途中で、自分の言葉に問題があると気付いてもごもごとし始めたら、その人は、分別のある人という事です。
分別はあるものの、癖で軽口を叩いたり、一言余計な事を言ってしまったり、失礼な発言を考えなしに言ってしまう人は、この、「繰り返してもらう」で、自分のミスに気付きます。
けれど、もしも、「もう一度お願いできますか?」と聞き返して、あっけらかんと、もう一度同じ事を言う人の場合には、その人は自分の言っていることが相手を傷つけるといった発想がない人です。
この場合、誰にも注意されることのないまま大人になった人という可能性もあるので、注意できる立場にあれば注意する、または、それができる人にお願いするなどして、相手に気づきを与えてあげることが大切です。
自分は悪くないと本気で思っている人に対してできること
繰り返しをお願いした場合に、「ちゃんと話聞いとけよ! のり悪いな~」と、自分が失礼な発言をしていると分かりながら、相手に落ち度があるように見せかける人は、ろくな人間ではありません。
他にも、調子に乗ってさらに失礼な発言をしたり、「これだからお前は」というように、自分を不機嫌にさせたな、と怒り出す人などは、セクハラ、パワハラなどのハラスメントを、そうとは意識せずにやってしまえる人です。
ハラスメントを繰り返す人の多くは、自分がハラスメントをしているという意識はなく、面白い発言をしているのに周囲のノリが悪いと本気で思っていたり、この程度の会話の何がセクハラなんだと、全く理解できない人であることが多いです。
この場合、失礼な発言をされた場合に用意しなくてはならないのは、録音機です。スマホでも良いですが、「今の言葉、録音したいのでもう一度お願いします。」と言って、録音しましょう。
録音されるということは、何かまずい発言をしているのかも知れない、とここでようやく気付くような人もいます。ただ、この方法は、相手に気づきを与える効果がある一方で、一歩間違うと激怒されたり、ストーカーに遭ったりといった危険もあるので、セクハラやパワハラを本気で訴えたくて録音したい場合には、録音していることは宣言しないように注意して下さい。
仕事に支障が出る場合や、神経がすり減るほどにメンタル面で支障がある場合には、こうした対抗手段もあることを念頭に置いてください。もしも相手が、あなたをそれほどまでに傷つけているのだとしたら、録音してそれを提出することは正当防衛ですし、録音があればそれが客観的に見て失言で済む範囲なのか、セクハラやパワハラなのかは、周囲が判断してくれます。
ちょっと困った人なんだ、というレベルではなく、本気で悩んでいる場合には泣き寝入りせずに状況を改善できるように動いてみましょう。(誰かに話を聞いてもらえればいい、という場合には、カウンセリングを利用したり、信頼できる同僚や上司、友人に相談するなどしましょう)
一言多いことや、失言がなければ良い人なのにと感じる場合には
人間誰しも、欠点はあります。完璧な人の集団で生きることになったら、辛いのは自分自身という事もあるでしょう。そのため、欠点について指摘できる関係にある方が、健全な人間関係を築ける場合もあります。
怒りや泣くといった対処法以外にも、こちらが苦しんでいるということを相手に物事を伝える方法はあります。特に、友人など、近しい間柄にある人に対しては、言葉のトーンを変えることで、上手に相手に問題点を伝えると良いでしょう。
「ねえねえ、録音するからもう一回いってみて!」
そうやって、少しふざけたトーンで、「この言い方は傷付くでしょ絶対!」と伝えて、もうちょっと優しい言葉を選んでね、と素直に伝えます。一言多いけれど、面白い人なのに、という場合には、自分が傷付いた時には素直に切り返すなどして、どんな時に嫌な思いをするのかという情報を、相手に伝え続けましょう。
検索システムなども、情報の蓄積でより良いシステムへと進化していきますが、それは、人も同じです。情報が蓄積されて初めて理解できることもあるため、伝えないことが最も解決から遠ざかるということを理解しておくと、言いづらいことも伝えることにメリットがあることに気付けるでしょう。
それでもどうにもならない相手が身近にいる場合
あらゆる手段を講じて相手を変えようとしても、時には、宇宙人なのかというくらいコミュニケーションが取れない相手や、生きている次元が違うと思う相手に出会うこともあるでしょう。
環境を変えたり、少しの間我慢すればどうにかなる場合には良いですが、なかなか相手との関わりを絶てないという場合には、自分の態度を変えるようにしましょう。
厳しく接する、相手にしないなどの方法がありますが、おすすめなのは、相手を同じ土俵に立つ人間んだと思わないこと、つまり、宇宙人なのだと本気で思い込むことです。
世の中には、自分がどれだけ深く考えても理解できないことがたくさんありますし、わかり合えない人間も大勢います。特に、自分に大切な部分や信念がある人ほど、理解できないものはとことん理解できないものです。
同じ民族で、同じ地域に住み、同じ言語で、同じような習慣を持っている人たちは、互いに同じである事を前提として考えます。同じ様な考えをして、同じような物の見方をしない人間に異質さを感じてイライラするのは、同じである方が安全だと考えているからです。
実際、一言多い人や、失礼な発言をする人は、心の安全を脅かす人です。だからこそ、相手は、異文化圏の宇宙人なのかも知れないと思い、違うことは違う、伝わらないことは伝わらないと諦め、距離を保って、命をかけた戦いにならない程度の範囲で生活するようにしましょう。
自分の考え方次第で、「まあいいか」と思えるようになる事も多くあります。一言多い人や、失言をする人に対して、どうして欲しいのか、どうなったら良いと思っているのかを考えた上で、上記のような事を実践して、より楽しい生活を送れるような環境作りをしましょう。