ウェブデザイナー向け:仕事に繋がる資格【HTML、CSS、JavaScript、PHP】

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ウェブデザイナーを目指す人が取りたい資格の詳細とまとめ

ウェブデザイナーになりたい人が取得していたい技術の内容と対応資格の種類

Webサイトを作成する時に必要な言語の組み合わせは、PHP、HTML、CSS、JavaScriptです。

多くのホームページやブログがワードプレスを使用していますが、ワードプレスはPHPで書かれているため、サイトを管理するページ、サイトの枠組みなどはPHPの理解がなければ修正や加筆ができません。

 

そのため、Webデザイナーを目指す人は、サーバーサイド言語として、サイト作成のためにPHPを学習することになります。サーバーサイド言語は、サイトに表示させるための枠組みを作るための言語です。

 

そして、フロントエンドと呼ばれる、人々が実際に目にする部分を作成しているデザインに関わる言語が、HTML、CSS、JavaScriptになります。ウェブデザイナーとして活躍したい場合、これらに関する技術の習得が必須になります。

HTML、CSS、JavaScriptとは

HTMLは、マークアップ言語と呼ばれ、マーク=目印を作る役目を担っています。サイトを作成しても、Googleなどの検索サイトで検索されなければ、インターネット上に存在していないのと同じになってしまいます。そこで、HTMLにより、見出し1、2・・・と重要度の目印を付けたり、リンクや画像についてのマークを付けたりすることで、サイトでの検索や、画像検索を可能にします。

 

CSSは、こうして出来上がったサイトを色付けしたり、枠で囲んだりして見やすくデザインするためのものです。HTMLで作られたサイトは、無味乾燥なページになるため、サイトはCSSで目的に応じて彩られます。CSSでボタンに色やデザインを付けるコードを書き「ボタンに色付けVer.1」などと名前を付けスタイルシートと呼ばれるCSSのコードを書くページに保存し、ボタンに色つけをしたい場所で必要に応じてHTMLで「ボタンに色付けVer.1」を実行する指示を書けば、指定のボタンに色やデザインを付けることができるようになります。

 

多くのホームページやブログは、少なくともHTMLとCSSを用いられてデザインされていることになりますが、中には、JavaScriptを利用してさらに高度な表示やデザインが使われているものもあります。

 

画面上に出現するポップアップウィンドウ、GoogleMAPのようにカーソルを動かせば1つのページ上でどこまででも地図を辿っていけるAjax機能、画像が次のページへと切り替わるスライダー機能、リアルタイムでグラフを変化させる表示など、大企業の多くが採用している凝ったデザインはJavaScriptで作られています。

 

そのため、より重宝されるWebデザイナーとなるには、JavaScriptへの理解が欠かせません。JavaScriptを導入すると、サイトが重くなるため、サイトをいかに軽くするかといった技術への理解も欠かせませんが、今後5Gが導入され、サイトの重さを気にせずに済む世界がやってくれば、JavaScriptによるデザイン技術はさらに発展する可能性もあります。

 

Webデザイナーは、フリーランスとして活躍する人も多い世界です。基本的には、実績があれば資格が必須な仕事ではありませんが、勉強の過程で資格取得を目指す人が多く、資格を取得していることで仕事への意欲や実力をアピールしやすくなります。

 

企業における採用や、フリーランスで活躍したい場合などの後押しとしても使えるため、勉強した結果や目標として資格を取得するのをおすすめします。

HTML、CSS、JavaScript全てに対応したHTML5プロフェッショナル試験

就職の際にも役立つ、企業側が求める資格の1つにHTML5プロフェッショナル試験があります。特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)が開催している最新の内容を問う試験です。即戦力であることを示すために使える資格です。

レベル1とレベル2の試験があり、HTML、CSS、JavaScriptの全てが出題されます。

試験名称HTML5 レベル1試験HTML5 レベル2試験
試験時間レベル1、2どちらも90分
受験料各試験 15,000円
試験形式CBT(コンピュータ)方式
試験申込ピアソンVUEより申込
試験会場希望日に営業している全国のテストセンター
合否発表試験終了と同時に判明
資格有効期限5年間
注意事項有効なレベル1資格がないと認定不可
試験範囲レベル1試験範囲レベル2試験範囲

 

CBT方式で好きな時に受験できる試験のため、準備が整い次第いつでも受験することができます。ただし、有効期限が5年と定められているため、資格認定を継続するには期限内に同一レベル、またはそれ以上の資格を取得する必要があります。

 

IT分野で活躍するには、新しい技術やバージョンに対応し続けなければならないため、5年ペースで資格更新を続けるために勉強するのはモチベーションを高めるためにも良いと言えるでしょう。

Microsoft試験 70-480は経験者用ベンダー系資格

1年以上プログラミング経験のある人を対象としたMicrosoftが実施するMCP(マイクロソフト認定資格プログラム)試験の70-480は、HTML5、CSS、JavaScriptについてが問われる試験です。

 

受験料は21,103円です。

 

Microsoftによる試験のため、企業側が一定数の取得者を確保したいと受験を促す場合もあり、就職や転職に有利な資格です。HTML5プロフェッショナル試験を受験した後は、こちらを目指すと良いでしょう。

 

ただし、この資格試験は将来的には終了することが予告されています。2020年6月終了予定が2021年まで延長されてはいますが、将来的には終了します。

 

マイクロソフトは、業務内容ベース(ロールベース)に対応した「授業+テスト」をセットにした認定資格を用意していますので、興味のある方は新しい試験の内容も確認してみて下さい。(HTMLやJavaScriptなどの技術に対応した資格は終了します)

国際的に通じる資格が欲しいならCIWの資格を取得する

CIW(Certified Internet Web Professional)では、CIW JavaScript Specialistや、Advanced HTML5 & CSS3 Specialistを利用して国際的に認知度の高い資格を取得することができます。

 

ピアソンVUEセンターを利用し、CBT方式の試験を受験します。受験料は150ドルです。受験言語は基本的に英語です。国際的に通用できる資格が欲しい人は、データベースやセキュリティなど、開発関連についてもCIWの資格取得を考えてみると良いでしょう。

国内民間資格を取得したい場合はWebクリエイター認定試験

サーティファイが実施しているWebクリエイター認定試験は、国内民間資格です。ウェブデザインに関連した技術について試験で問われます。

スタンダードとエキスパートの二つのレベルに分かれている試験で、実技でテキストエディターを使用するか、Web作成ソフトをしようするかで試験時間が異なり、スタンダードは試験時間は60分(テキストエディタ)、70分(ソフト使用)となっています。

エキスパートを受験する場合は、知識問題を問う時間が20分、その後テキストエディタ使用で110分、ソフト使用で90分の試験です。

 

受験料はスタンダード5,900円、エキスパート7,500円で、試験は65%以上正答で合格となります。

Web系唯一の国家資格であるウェブデザイン技能検定を目指す

ウェブデザイナーに関連した資格には、Web系の唯一の国家資格であるウェブデザイン技能検定があります。1級に合格した場合、ウェブデザイン技能士を名乗ることができます。

3級→2級→1級の順に難易度が高くなりますが、資格取得をしていることをアピールしたい場合には、2級以上の取得をおすすめします。

実力を付けるために資格取得を目指す場合は、新技術に対応しているHTML5プロフェッショナルや、ベンダー系資格をおすすめしますが、国家資格を取得したい場合には、ウェブデザイン技能検定の2級、1級を目指すと良いでしょう。

 

3級・2級試験は年に4回実施されます。1級は、年内に学科試験を1回、実技試験を1回受験する機会があります。

 

ウェブデザイン技能検定には受験資格があり、2級試験は、3級に合格しているか、ウェブデザインに関わる実務経験が2年以上(サイト運営などを含む)ある場合など受験ができます。1級になると、7年以上の実務経験か、2級合格後2年以上の実務経験などが必要です。

 

ウェブデザイン技能検定では70%以上の正答で合格となります。費用は以下の通りです。

受験級学科費用実技費用
3級5,000円5,000円(35歳未満3,000円)
2級6,000円12,500円(35歳未満7,000円)
1級7,000円25,000円

 

職業訓練等でウェブデザインの勉強をする場合には、ウェブデザイン技能検定の受検を目標とする場合があります。職業訓練等について知りたい方はこちらも合わせてご確認下さい。

Webサイト作成で多様されるサーバーサイド言語PHPに関する資格

PHPの能力を証明するための資格には、一般社団法人 PHP技術者認定機構が運営する民間資格があります。

PHPプログラミングの基礎を問う初級試験(12,000円)と、上級/準上級試験(取得点数に応じて上級か準上級に分けられる)(15,000円)があり、上級試験でスコア90点(90%)以上を取得した場合に、所定の文章を提出し、承認されると認定ウィザードとなることができます。

 

PHPの上級試験に合格し、認定ウィザードとなると就職や転職、フリーランスとして仕事を受注する際に優位にはたらくでしょう。

ウェブデザインに関する試験のまとめ

学習度合いや経験に合わせて、試験を選ぶ必要がありますが、HTML、CSS、JavaScriptの学習を初心者レベルからはじめた場合には、HTML5プロフェッショナル試験を受験し、Microsoftの70-480試験を目指すと良いでしょう。

 

国際系資格が欲しい場合にはCIWの資格を、国内民間資格を取得したい場合にはWebクリエイター認定試験を目指すと良いでしょう。

 

ある程度経験を積んだ方は、国家資格であるWebデザイン技能検定1級を目指すことで、国内で広く認知されている資格保有者となることができます。

Webデザイン関連で取得したいその他の資格

Webデザイナーとして活躍する上で、さらに上級の学習をしたい場合にはJavaがおすすめです。(Javaについてはこちらを参照下さい

 

また、Webデザイナーとして活躍する上では、IllustratorやPhotoshopが使えることを示せる資格を持っていると有利になる場合もあります。製品を提供しているAdobeの試験や、サーティファイが行っているPhotoshopクリエイター能力認定試験Illustratorクリエイター能力認定試験を利用してみるのも良いでしょう。(クリックすると公式HPへ移動できます)

ウェブデザイナーとして仕事をした場合の年収目安

現在は、個人や企業の多くが業務を行う際にウェブサイトを利用するため、ウェブデザイナーの仕事への需要は高く、今後も発展が見込める分野です。

 

また、正社員として働くことも、派遣や契約社員として働くことも、フリーランスとして在宅で働くこともでき、働き方が自由に選べる仕事です。

 

得意な分野によって、仕事の受注の幅を変化させることができるため、PHPが得意ならサイト設計の仕事を中心にすることや、CSSやHTMLの技術を生かしてサイトデザインを中心に、または、JavaScriptの技術でユーザーに効果的なサイトを作るためのアイデアを形にしていくなど、何を中心に働くかも選べます。

 

企業が募集しているウェブデザイナーの年収は、350万~700万円程度です。PHPやJavaScriptといった、企業が求める技術を提供できる場合には、フリーランスとしても月30万~60万円程度の案件を請け負うことができ、安定収入が見込めます。

 

CSS、HTMLを中心としたウェブデザインのみの場合、フリーランスとして働く場合の月給は20万~30万円程度になります。

 

常に新しい技術や、流行の技術について確認・学習が必要なウェブデザイナーですが、働き方を選べること、デザイン関連の仕事がしたい人が挑戦しやすいことが魅力です。IT分野には様々な資格と仕事がありますが、ウェブデザインに興味のある人は、上記の資格を目指して勉強してみると良いでしょう。