サーバー・クラウドの知識を示すための認定試験【LinuC、AWS、GCP、Azure、Cisco】

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サーバーエンジニアを目指す人向けのベンダー系認定資格試験

サーバーを構築するOSに関わる資格認定試験【LPIC、LinuC】

パソコンやスマホを動かすOS(オペレーションシステム)には、MicrosoftのWindowsやMacOS、iPhoneなどで使用されるiOSがあります。これらは、ソフトウェアを動かすためのサーバー(提供側)として機能するもので、このシステムを利用して、ブラウザを立ち上げて検索をしたり、アプリを表示させてゲームや地図検索を可能にしています。

 

OSは、パソコンを動かすための重要なソフトウェア機能ですが、パソコンやスマホで使用されている有名なOSの他に、Linuxと呼ばれる無償使用が可能なOSがあります。

 

Linuxはソフトウェア使用のための費用を払う必要がないため、機器に導入することで安価に大規模なサーバーを構築することができます。データを蓄積し、顧客のニーズに応じて取り出すためのデータベースサーバーを作ることができるのです。クラウドサービスが普及したのも、LinuxというOSが存在しているからです。

 

そのため、サーバー関連の資格としてはLinuxの理解を問うLinuC、およびLPICが有名です。(LinuC、LPICの資格試験のまとめに飛ぶ

クラウドサービスに関わる資格認定試験【AWS、GCP、Azure】

これまで、多くの企業がサーバールームを各社内に設置していましたが、最近ではサーバーにクラウドサービスを利用する企業が増えています。

 

代表的なものに、アマゾンが提供するAWS、グーグルが提供するGCP、マイクロソフトが提供するAzureなどのサービスがありますが、これらは、クラウド上で仮想のサーバー(各サーバーにOSや独自のソフトウェア機能が持てる)を作り、使用できるようにしたサービスです。

 

サーバーとは、使用している人が見たいと思ったもの、知りたいと思ったことを瞬時に表示させるために必要な機能ですが、そのためには、サーバーが高速で遅延無く、トラブルなく運用されなくてはなりません。

 

サイトやブログ運営などに使用される共有サーバーであるレンタルサーバーでは、他の利用者と同じ領域を分割して使用しているため、他者の利用によって遅延などが起こる可能性があります。そのため、企業などは専用サーバーや、クラウドサービスを利用するのです。

 

クラウドサービスでは、仮想空間において使用者同士がサービスをほとんど共有せずに済むように設計されているため、他の利用者の使い過ぎなどによってサーバーがパンクするといった事が起こらないようになっています。

 

アマゾンが提供するAWS、グーグルが提供するGCP、マイクロソフトが提供するAzureはそれぞれに認定試験があるため、これらを利用してクラウドサービスへの理解が示せると、就職の際に有利です。(AWS、GCP、Azure認定資格のまとめに飛ぶ

ネットワーク×サーバーエンジニアとしての資格【シスコ技術者認定】

Cisco技術者認定資格は、サーバーやネットワークに必要な機器を販売しているシスコが行う認定資格です。CCNPは企業に広く知られた資格でもあるため、資格取得により即戦力であることを示すことができます。

 

サーバーを利用するにあたり、ネットワークを組むための知識はとても重要です。ネットワークに関する理解と、クラウドサービスに関する理解のどちらについても知識があることを示せる認定試験もあるため、総合的な理解を示す資格を取得したい人には、シスコ技術者認定がおすすめです。

シスコ技術者認定試験のまとめに飛ぶ

LinuC、LPICの資格認定試験の詳細とまとめ

LinuCとはLPI-Japanが提供している「Linux技術者認定資格」です。

LPICは、LPI-inc(LPI日本支部)が提供する国際的なLinuxに関する資格試験であり、LinuCは、そこから派生したLPI-Japanが提供する、日本市場向けのLinuxに関する資格試験です。(LinuCは、より日本市場にあった資格試験を実施するために誕生しました)

 

LinuCは比較的新しい試験ですが、LinuC、LPICのどちらも試験のスタイルや内容に現在の時点で大きな差はありません。ただ、LinuCは今後日本市場で発展していく資格と言えます。

 

日本企業にアピールするための資格であればLinuCを、海外での就職等に資格を使用する場合はLPICを取得するなど、使用する目的によってどちらを受験するか決定すると良いでしょう。

 

試験のレベルと区分は、LPICもLinuCも同じです。

レベル合格に必要な試験名試験内容 勉強時間目安
レベル1101+102の2つLinuxシステムの構築・運用・管理1~3ヶ月
レベル2201+202の2つLinuxサーバやネットワークを含むシステムの構築・運用・保守3ヶ月~半年
レベル3300、303、304のどれか1つ下記参照半年~1年

 

レベル1、レベル2については2種類の試験に合格するとレベル認定されます。全ての試験の有意性期間は5年です。

レベル3の試験についは、試験によって認定される内容が異なります。いずれか1つの試験に合格することで、レベル3に認定されます。

レベル3試験名内容
300Linux、Windows、Unixが混在するシステムの設計、構築、運用・保守ができるエキスパートエンジニアであることを証明
303セキュリティレベルの高いコンピュータシステムの設計、構築、運用・保守ができるエキスパートエンジニアであることを証明
304クラウドコンピューティングシステム(クラウド)の設計、構築、運用・保守ができるエキスパートエンジニアであることを証明

試験は、CBT式の試験代行を行っているピアソンVUEより申込み可能です。全国の試験センターで好きな日時で受験できます。

1つの試験につき15,000円の費用が必要です。

クラウドサービスに関する認定試験の詳細とまとめ

アマゾンが提供するAWSに関する認定試験

アマゾンが提供するAmazon Web Services(AWS)に関する認定試験は、基礎→アソシエイト→プロフェッショナルの順に難易度が高くなる試験です。

 

基礎コース:6ヶ月の経験:ベーシックスキルを問う試験(費用は100ドル)

アソシエイト:1年の経験:アーキテクト、運用、開発者向けの3つに分かれている(各試験の費用は150ドル)

プロフェッショナル:2年の経験:アーキテクト向け、運用・開発者向けの2つの試験がある(各試験の費用は300ドル)

 

また、総合的な試験とは別に、専門性を問う試験が5つ用意されています。ネットワーク、ビックデータ、セキュリティ、機械学習、アレクサに関する試験です。(各試験の費用は300ドル)

 

CBT式(コンピューターベース)の試験代行をしているピアソンVUEより申し込みができます。全国のテストセンターで好きな時に受験することができます。

 

資格は3年毎に更新が必要です。AWSを使用する企業の数は年々増えており、AWSに関する知識の証明ができることは、就職や転職に有利にはたらきます。

Googleが提供するGCPに関する認定試験

アソシエイト→プロフェッショナルの順に難易度が上がる資格試験です。

 

アソシエイト:Google Cloud でプロジェクトのデプロイ、モニタリング、管理を行うための基礎スキルを習得したい方向け。6ヶ月以上の経験者向けの試験です。費用は125ドルです。

プロフェッショナル:アーキテクト、開発者、データエンジニア、セキュリティなどの目的別の試験が7つ用意されています。3年以上専門分野での経験があり、1年以上グーグルクラウドを使用している人向けとされています。費用は200ドルです。

 

いくつかのテストセンターで受験することが可能です。試験について詳しくはこちらを確認下さい

Windowsが提供するAzureに関する認定試験

Microsoft社の資格試験を受験する必要がありますが、Microsoftの資格試験の傾向がロールベースと呼ばれる、技術ではなく仕事に必要な業務に関連した資格へと移行しているため、これまでと試験内容が変化していることに注意が必要です。

 

こちらから、Azureに関する資格試験の検索ができます

認定試験を受験するまでには、オンラインで無料の講義を受けることができ、十分に勉強と経験があると感じたら、有料の(165ドル程度)試験を受験し、資格認定を取得することができます。

 

Fundamental→Associate→Expertの順に難易度が高くなっています。それぞれのレベルで多数の資格試験があるため、自分の業務に合う試験を探し、受験するようにしましょう。

ネットワーク×サーバーの知識を評価するシスコ技術者認定試験

企業のサーバールームなどで使用される製品は、ほぼシスコの製品となっています。そのため、企業が求めるネットワークの知識には、シスコ製品を使用してルーターに配線を繋ぐ技術等が含まれています。シスコ技術者認定試験は広く知られた試験であり、入門試験に当たるCCNA、およびプロフェッショナル資格であるCCNPを取得している人材への求人は多くあります。

 

シスコ技術者認定試験では、2020年より新たに試験制度として、アソシエイト(CCNA)→スペシャリスト(Specialist)→プロフェッショナル(CCNP)→エキスパート(CCIE)試験を整理しました。

シスコ技術者認定 資格 

 

CCNAは一つの試験で取得できるようになり、CCNPでは、エンタープライズ試験のうち各分野の専門技術に関する試験を1つ、コア試験を1つ、合わせて2つの試験に合格することで資格認定される仕組みとなっています。

 

ベンダー試験は、定期的な更新が必要な資格試験ですが、最終的にはエキスパートを目指して少しずつ試験を受けていくことで、新しい技術を定期的に学び続けることができます。最近では、物理的なシスコ製品を使わず、サーバールームを持たない企業も増えてきているため、クラウド上でネットワークを組む技術の証明が必要な場面もありますが、シスコ技術者認定試験はクラウド上の技術についても対応している試験です。

 

ネットワークやサーバーに関わるインフラエンジニアを目指す方は、ネットワークスペシャリストなどの国家試験と合わせて、シスコ技術者認定試験の取得も考えて見ると良いでしょう。(ピアソンVUEより申込みできます。コンピューター方式の試験です。試験価格はCCNPで3万4千円程度です)

サーバーエンジニア・クラウドエンジニアの年収目安

クラウドサービスを含むサーバーに関する知識を持つ人材への求人は多く、年収も高い傾向があります。

 

クラウドに関する知識を持つ人を対象にした求人には、450万~900万円程度が多く、フリーランスの案件の場合には、50万円~100万円/月の案件が多くなります。

 

時給で働く場合にも、4000円程度の時給の案件もあり、今後さらに需要が高まる可能性のあるクラウドの知識を生かして働くことは就職や転職、フリーランスの仕事に有利と言えます。

 

中には、非公開求人など高年収の求人もあるため、高い技術を証明できる認定資格を取得している人は、非公開求人を多く扱う求人サイトへの登録などを行い、オファーを待ってみると良いでしょう。

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