年収アップ・転職に有利な上位資格【ITストラテジスト試験】

ITストラテジストはコンサルタントを目指す人が受けたい上位国家試験

※学習時間は基本情報技術者試験の勉強からスタートした場合の目安です。

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CIO（最高情報責任者）やコンサルタントを目指すならITストラテジスト試験

国家資格の中では、プロジェクトマネージャ試験、そしてITストラテジスト試験がリーダーやマネージャーとして活躍したい人のための資格です。情報処理の国家試験は、どの試験から受験しても問題なく、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験は受験せずに上位資格から受けることもできます。

ただ、ITエンジニアとして段階を踏んで試験を受ける場合には、システムアーキテクト試験を受けて、システム開発の一連の流れの管理ができるようになってから、その後、マネージメントスキルを示すことができるプロジェクトマネージャ試験に合格することで、プロジェクトマネージャーとして活躍し、ITストラテジストを目指す流れになります。

IT分野で事業やプロジェクトを指揮する立場で活躍したいと考える人にぴったりな資格試験がITストラテジストです。

ITストラテジストは、その名の通り、IT分野の戦略家ですが、企業全体を経営目線で把握した上で、ITの知識を生かせる人材の事を指します。そのため、経営やビジネスの知識を持つITのスペシャリストを目指す必要があります。

CIO（最高情報責任者）や企業のコンサルタントとして活躍する場合には、事業にとって必要なIT戦略は何か、IT化することでメリットが得られる部分はどこかといった、経営目線のシステム開発提案やITインフラの提案が必要になります。システム開発の経験などの実務としてのIT経験が必要なのはもちろんですが、経営者としての立場で物事を見る目が重要です。

ITストラテジストとして活躍する場は中小企業などにも多く、中小企業診断士の資格を併せ持つことで、経営の立場を理解している人材として強くアピールすることもできます。

ITストラテジストの資格を受験する人の中には、マネージャーとしての経験を積んでいる人、コンサルタントとして活躍している人も多く、年齢層は高めです。試験を受験するだけでなく、その資格をどう使うかを考えた場合には、マネージャー職にある人や、コンサルタントを目指す人が積極的に受けるべき資格試験と言えるでしょう。

ITストラテジスト試験では、午前の試験の難易度はそこまで高くはありませんが、経営に関する知識を重点的に問われます。また、午後Ⅱでは論文形式で3,000文字程度の試験が出されます。そこでは、IT分野の知識とともに、事業戦略として経営側の立場で解答が求められます。

論文形式での解答になるため、IT分野に秀でていなくても、国語が得意な人の方が受かりやすい傾向があります。ITの知識が豊富であっても、論文の書き方が分からない、苦手という人にとっては合格までに時間がかかることもあるでしょう。

最高峰と言われるITストラテジスト試験は知名度も高く、ITの知識のない企業が企業内コンサルタントを募集する時に応募要項として掲げることもある資格試験です。

コンサルタントとして活躍する場合には、コンサルタント企業に就職する、またはフリーランスのコンサルタントとして個人で活躍する道もあります。また、事業経営のコンサルタントとして働いている人が、IT知識を身につけるために受験する場合もあります。

ITストラテジストは、国家資格として人気のある、武器となる資格の1つです。コミュニケーション力が高く、俯瞰した視点から物事を把握して事業を動かしたいと考える人は、経営側の立場として活躍するために資格取得を目指すと良いでしょう。

ITストラテジスト試験の受験資格と日程と費用のまとめ

ITストラテジスト試験の試験内容と詳細

応用情報技術者試験に合格している場合、2年以内であれば午前Ⅰの受験は免除されます。また、上位資格のいずれかの試験に合格しているか、午前Ⅰの試験で基準点を満たしている場合にも午前Ⅰの試験は免除されます。

応用情報技術者試験は、レベル3に対応する全般的な情報技術関連知識が問われる試験でしたが、ITストラテジスト試験では、午前Ⅱの試験で、セキュリティ、システム戦略、システム企画、経営戦略マネジメント、ビジネスインダストリ、企業活動について最上位のレベル４の難易度が求められます。

そして、最大の難関である午後の試験については、記述式と論文形式です。午後の試験の出題内容は以下の通りです。事業経営を行う立場での解答が求められます。

ITストラテジスト試験に合格するための学校選び

大手予備校のTACでは、４万円台～７万円程度でITストラテジスト試験の講座が開講されています。論文の添削などもあるため、人に自分のレベルをチェックしてもらいたい人におすすめです。DVDかWEB講座になります。

また、情報系の通信講座を提供しているiTecでは、16,000円程度～5万円前後で通信教育を受けることができ、論文対策のみや、午前Ⅰのみ免除のコースなど、自分の希望に合わせてコースを選択することができます。

上位資格で受験者数がそこまで多くないこともあり、それほど多く予備校の講座がある資格ではありませんが、論文対策だけ・午後のみなどを選択して通信教育を利用しても良いでしょう。

一般教育給付金を利用することで、ハローワークから学習の支援手当を受けられる場合があります。対象の講座に当てはまる場合には、申請を行い学費負担を減らしましょう。

ITストラテジスト試験に独学で合格するには

ITストラテジスト試験を受験する人々の多くは、既にチームで働いた経験や、リーダーとして仕事をした経験のある人も多いため、独学で合格を目指す人も多くいます。

長文を自分で書かなくてはいけない論文対策として、文字を書くことが苦手な人は別途通信教育等を利用するという方法もありますが、参考書で論文対策を行うこともできます。

論文試験では、経営目線に経った事業計画等を記述する必要がありますが、過去問や合格論文例を勉強するといった論文試験対策を行うことで、実務経験がなくても試験に合格することは可能です。

個人によって、論文試験の得手不得手があるため、論述の得意な人ほど勉強時間はそれほどかからずに合格できます。長文を書くことに慣れていない人や、問われている内容を把握した上で順序立てて内容の全てに答えるための練習がしたい人は、論文のみ添削を受けるなどの工夫をすると良いでしょう。

普段書き慣れていない人が、本番でいきなり3,000字で論理的な文章を書くのは厳しいものがありますので、試験勉強と合わせて、論文対策も十分に行った上で試験に臨みましょう。

よく使われている参考書は以下の通りです。

※テキストには相性があります。必ず中身を確認してから購入しましょう。

ITストラテジストから初めて試験を受ける場合には、高度技術者試験の午前問題用参考書を活用しましょう。

合格率は14％程度で推移している

上位資格になるため、合格率はそれほど高くはありません。合格率は大きくぶれることはなく、同程度の水準で推移しています。

午前・午後の試験ともに60％以上を得点すると合格できます。論文試験についてはランクAの評価で合格となります。

ITストラテジスト試験への求人と年収・時給の目安

IT分野の年収は、350万円～700万円程度が主流ですが、ITストラテジスト試験に合格し、コンサルタント職や責任者として活躍する場合には、600万～1,000万円程度の年収が多くなります。

ITコンサルタントや責任者の求人は、企業によっては、1,000万超えの年収で応募しているところもあります。これまでの経験に自信のある人は、資格試験を受験後、転職を考えてみるのも良いでしょう。

また、フリーランスとして活躍する道もあります。常駐のコンサルタントの場合、月単価100万円を超える案件も多く、経験によってはフリーランスで1,500万円以上の年収を得ることもできます。

また、ITに限らずコンサルタントとして活躍したい場合には、中小企業診断士の資格などと合わせて個人コンサルタントとして活躍しながら起業する道もあります。

一度技術が身につくと、派遣として高時給で自由な時間で働く方法や、フリーランスとして働く、在宅で働くといった選択ができることがIT系分野の魅力でもあります。

IT分野に興味があり、技術を身につけてフリーで働きたい人こそ、IT関連の資格やプログラミング技術が役に立つでしょう。海外での活躍が期待できるのも、IT分野の強みです。

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2020.01.02