秘書業務に就きたい人は秘書検定2級を取得する所からはじめよう
奥が深く求められる業務が幅広い秘書業務の世界のアピール資格
役員や社長などのスケジュール管理や出張の手配・調整を行うなど、サポート業務をメインとする秘書業務ですが、秘書として活躍するためには、マナーや一般常識だけでなく、英語力や自分が関わる業種への理解など、多彩な才能が求められることになります。
野球部のマネージャーが、洗濯や水分補給のためのスポーツドリンクの準備やスケジュール管理をしているだけでなく、選手の体調管理や必要な事務処理、時には野球を深く理解するために勉強をして戦略に対するアイデアを意見したり、選手の士気を高めるための言葉をかけたりするように、誰かを支える業務というのは、専門性というよりは、広範囲にわたる気付く力と、対処能力を求められる大変な仕事です。
人間の集まるところにトラブルがあるのは当たり前で、そうした人との間のトラブルを解決に導くようにする、または未然に防ぐことも秘書の仕事です。
最近では、英語を使用できる秘書への求人も多くなっています。
英語力の高さも同時に求められることの多い秘書を希望する場合には、秘書検定の資格(2級以上)だけでなく、Toeicを受験するなどして、英語力の証明も行うようにしましょう。
就職先の企業や団体に制限はなく、外資から日系企業まで、あらゆる業種・業界の企業に就職のチャンスがあります。
中には、外見を重視して秘書を選ぶ企業がない訳ではありません。
ただ、優秀な秘書となる人は、男女は関係なく、英語力やパソコン能力など、秘書以外の業務も十分にこなせる実力を持っています。
外見という意味では、秘書検定の準1級・1級で行う面接で審査される笑顔や姿勢などの美しい所作は重要視されますので、その面では美しくあることが重要です。
見た目は、努力により作られる部分も大いにあるため、努力して美しさを保つこともスキルの一部と言えます。
他者からの視線についてを改めて考え、学ぶためにも役立つのが秘書検定資格です。
秘書検定の受験資格と日程と費用のまとめ
秘書検定はどの級から受験しても良いことになっています。そのため、就職に役立つ2級以上からの受験がおすすめです。
既に秘書業務を経験している人は、準1級以上を目指しましょう。
秘書検定試験の合格率と内容と詳細
全ての級において、問われる範囲については同じですが、難易度が異なります。
合格率は2級で50%程度、準1級で40%程度、1級の場合は20%程度です。
1級は、試験内容に対して全文記述で対応する必要があるため、難易度が高くなります。
試験内容の詳細
以下は、秘書検定で問われる内容の一部です。
- 身だしなみ・良識
- 秘書の機能
- 時事問題についての知識
- 経営管理についての知識
- 聞き方の技術
- 苦情処理など
- 人間関係
- ビジネスマナー
- 敬語・接遇用語の知識
- 贈答マナー・慶事・弔事の知識
- 事務管理能力
- 会議の準備など
- 文書作成と管理
- 議事録の作成
- PCスキル(Excelなど)
- スケジュール管理
- 情報収集など
面接では、姿勢や言葉使いなどの見栄えの部分についても審査されます。
秘書検定に受かるための学校選び
早稲田ワーキングスクール・LEC・資格の大原などの予備校では、秘書検定のための講座を開講しています。5万円程度で受講することができます。
その他にも、ユーキャンなどの通信による秘書検定講座も開かれています。知識については、ある程度はテキストで学ぶこともできますが、1級の記述式試験の対策や、面接で問われる姿勢や礼の仕方などの所作について不安がある場合には、講座を受講した方が良いでしょう。
ユーキャン | ヒューマンアカデミー(たのまな) | |
対象の級 | 3級・2級・准1級セット | 3級・2級まで+ビジネス実務マナー検定のセット |
受講料 | 35,000円程度 | 13,000円程度 |
詳細 | ![]() | ![]() |
ユーキャンの場合には、3級~准1級まで全てセットで学ぶことができます。ヒューマンアカデミーの場合には、2級までの学習と、ビジネス実務マナー検定がセットとなったプランが用意されています。
立ち居振る舞いなどは、普通に生活していては身につかないものですので、マナー体験講座などを受講してみると、人から見た自分の姿を客観視する良い機会になるでしょう。
秘書業務の求人の年収・時給の目安
未経験から始める場合には、年収は350万円程度~、英語力や事務処理能力などのその他の業務のスキルによって、400万円代の求人が多くなります。
派遣業務から始める人も多い秘書ですが、秘書検定2級以上を取得していると、業務に就きやすくなります。この場合、東京近郊で時給1,500程度での募集が多くなります。
秘書検定に加えて英語力がある場合(Toeic600点以上~)には、さらに高時給で働くことができます。
秘書業務の経験が2年以上になると、経験者向けの求人に応募できるようになります。
経験や、業界への理解度、英語力などの実力に応じて異なりますが、年収は700万円程度まで伸ばすことができます。
秘書業務の能力の高い人の場合、この人がいないと仕事が回らない、と言われるほどに重宝されるようになります。
ダブルライセンス・トリプルライセンスでさらに貴重な人材を目指す
MOS資格でエクセル・ワードスキルを高めると、文書作成やグラフ作成などに素早く対応できるようになります。
英語能力を証明するToeicや英検の証明は、秘書検定1級の取得にも必要となりますが、現在の英語のできる秘書への求人数の多さからも、英語と秘書、または中国語と秘書などの語学能力を高める努力はスキルアップに役立ちます。
サポート業務が好き、誰かのために働くことが好きという人。周りの状況を俯瞰して適切な対応が取れる、聞き上手など、秘書業務はコミュニケーション能力の高い人に向いている職業です。
中には、経営を学ぶために秘書業務を経験する人もいます。例えば、金融や不動産に関する知識を持っている人が、秘書業務を経て経営者になるということもありますので、直で経営を見て学びたい人にも、秘書業務は役に立ちます。