【証券アナリスト】高収入を狙える就職に強い金融系資格の取り方と仕事と内容

証券アナリスト 資格資格
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投資・運用に関わる仕事を目指す人に必須の資格は証券アナリスト

民間1次:200時間1次試験1日2時間勉強で2次試験1日2時間勉強で難易度
2次:250時間~100日125日~B+

↓日程と費用のまとめに移動する

金融機関でエコノミスト・アナリストを目指すなら取得しておきたい資格

ニュース等で、エコノミストやアナリストといった言葉を聞くことはあると思います。彼らは、経済の状況の分析や、特定の金融資産(FXや株、金や石油など)の分析を行い、それを一般の人々や投資家に伝えることを仕事としています。

 

大手金融機関等に務めるエコノミストの分析や手法についての評価をランキング形式で掲載している金融系の雑誌もありますが、金融機関や保険会社、年金機構などは、民間から集めたお金を運用して利益を出さなければいけません。そのため、機関投資家として活躍するファンドマネージャーや、分析を得意とするアナリストなど、金融商品や経済のプロが必要で、特に、本当に利益を出すことができるプロを望んでいます。

 

そのため、あらゆる投資についての分析の指標や計算方法を知り、それを実践に移す能力があり、定性的(少ないサンプル・言葉の分析など)・定量的(数値上のデータの分析など)な分析を行って、利益をもたらすことのできる能力のある人を、金融機関(証券会社・銀行・保険会社など)は常に必要としています。

 

日本国内での知名度が高く、評価されている証券アナリストの資格は、指定の講座を受けることで受験資格を得ることができる民間資格です。分析手法や経済についてなどの講義を受講すると、その後1次試験を受験できるようになります。

 

1次試験に合格すると、再び2次試験用の講義を受講します。そして、2次試験に合格した場合に、既に3年以上の実務経験があれば証券アナリストの会員として登録されます。(3年の経験がない場合には、検定会員補となります)

 

日本証券アナリスト教会では、日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)の認定を行っていますが、CMAを名乗るには、合格後に会員となる必要があります。(年会費18,000円 (満65歳以上の方は12,000円))

 

結果をともなう投資経験がある場合には投資や金融の世界で活躍するのに資格が必ずしも資格が必要な訳ではありませんが、投資や運用を行う金融機関に転職を考えている場合や、未経験から運用の世界に入りたいという場合には、証券アナリストの資格が必須と言えるでしょう。

証券アナリストの資格を生かせる仕事と就職先

証券会社や資産運用を行う金融機関のアナリストとして活躍する

個別株式銘柄の評価・選定を行う際に、企業の財務諸表等を分析して収益性や成長性を評価するスキルが求められるため、 CMA資格の取得を必須としている会社や企業が多くあります。

いくつかある評価分析手法を0から、自分でエクセルなどを使用して組み立てられる知識が求められます。

ファンドマネージャーとして運用を行う実務業務

どの金融商品をどれくらい持つかといった、株式や債券ポートフォリオの組み合わせ、個別銘柄の売買判断を行う際には、経済分析や証券分析(個別銘柄分析)、ポートフォリオ管理のスキルが求められます。CMA資格の取得を必須としている先は多くあります。

金融機関における商品の開発・企画などを行う

投資信託をはじめ、さまざまな運用商品の企画・設計・販売を行う際に、商品特性の理解や顧客向け説明・報告対応等、色々な局面でCMAプログラムで学ぶ資産運用の専門知識が活用されています。アクチュアリー資格を持つ数理のプロなどと一緒に、商品の開発を行うこともあります。

一般企業のIR部門で投資家に公開する情報などを扱う

一般の事業会社においても、資金調達(コーポレート・ファイナンス)を通じた企業価値の向上が求められているため、企業の財務管理についての専門家として就職する方法もあります。また、IR部門において、投資家を含む利害関係者に公開する資料などの調整や調査を行う仕事もあります。M&Aにおいて、企業や事業の価値を評価するに際にも知識が役立ちます。

 

証券アナリスト 資格

この他にも、証券アナリストの1次試験を合格し、金融・経済の翻訳業務に生かす人もいます。

証券アナリストとしての倫理感などを培う意味でも、証券アナリストの資格は、講座を受講することに重きを置いている資格であり、講座を受講しないで受験することはできません。

英語に苦手意識がなければCFAの取得を目指すと就職に強くなる

CFA(Chartered Financial Analyst)は、米国証券アナリストと呼ばれるアメリカの証券アナリスト資格です。

試験が全て英語であり、3次試験まである資格です。推奨講座を受講して受験することになります。

このCFAは金融の世界では広く名の知れた資格です。日本国内の有資格者数がまだまだ少ないこともあり、資格を取得している場合には、就職に圧倒的に有利にはたらきます。

 

英語ができる人の場合には、CFAから受講しても問題ありません。CFAや証券アナリストの資格は1次試験合格者から求人募集がある事も多く、どちらの資格でも1次試験の合格を達成することが大切となります。

 

CFAを取得して、かつ英語力に問題がない場合には、海外で投資家として活躍する道も拓けてきます。(CFAについては詳しくはこちらを参照下さい)

証券アナリストの受験資格と日程と費用のまとめ

証券アナリストとして資格を取得するには、まず最初に、第1次試験のための講座の受講と第1次試験の課題科目3科目の合格が必要です。

以下の資格受験要項については第1次試験の内容を記しています。

受験資格

誰でも受験することができます。

ただし、指定の講座を受講してからの試験です。受講すると、翌年度から3年間、計6回まで受験できます。

試験の方法

講座を受講した場合、6回の受験機会が与えられます。科目は3科目。ばらばらに受験することもできます。

3科目合格を達成すれば、第2次レベル講座に進むことができます。

マークシート式

正解が1つの客観問題(計算問題、穴埋め問題を含む選択肢問題)

試験範囲と内容

証券分析業務に必要な基本的な知識および分析力を問うものであり、原則としてテキストから出題されます。学習した基本的な理論、概念、分析ツール等を正確に理解していることが必要です。

1.証券分析とポートフォリオ・マネジメント
証券アナリスト教育科目の中で、証券分析とポートフォリオ・マネジメントが最大のウェイトを占めます。この科目は、1.計量分析と統計学、2.ファンダメンタル分析、3.個別資産(株式や債券等)の分析・評価、4.ポートフォリオ・マネジメントの4つの領域から構成されています。

2.財務分析
企業の公表する損益計算書や貸借対照表などの財務諸表(Financial Statements)から、当該企業の活動状況を読み取る技法を中心に学習します。そのため、会計学(簿記を含む)と財務諸表分析の知識が必要となります。

3.経済
マクロ経済学(金融財政と国際経済学を含む)とミクロ経済学の2つの領域に分かれ、証券分析とポートフォリオ・マネジメントを理解するうえでの基礎的諸概念や分析ツールを理解することを目標とします。

資格試験の日程

第1次試験は年2回(春・秋)実施

証券分析とポートフォリオ・マネジメント

9:30~12:30(180分)

財務分析

13:50~15:20(90分)

経済

16:15~17:45(90分)

金額

証券分析とポートフォリオ・マネジメント:6,300円

財務分析:3,200円

経済:3,200円

3科目すべて受験の場合:12,700円

申込期間

【講座開講期間】6月1日から翌年1月31日

講座申込期間:5月8日から翌年1月31日

一般受講者の講座費用:56,500円

春試験の申込受付期間は:2月初旬〜3月初旬

秋試験の申込受付期間は:7月中旬~8月中旬

試験会場

国内(9会場):札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡
海外(3会場):ニューヨーク、ロンドン、香港

合格発表

春試験は6月上旬まで

秋試験は11月上旬まで

※協会のマイページより確認

受験案内

日本証券アナリスト協会

証券アナリストの試験内容と詳細と2次試験について

1次試験の試験内容は、テキストからの出題を原則とした、マークシート式であり、基礎的な内容の問題で構成されています。

 

計量分析と統計学においては、数学的な知識が必要です。

講座テキスト、推奨図書、過去問から構成された講義を受講することで、分析手法や評価モデル、経済に関する基礎知識を身につけることができます。

2次試験では筆記により応用力を問う試験に

2次試験は、1年に1度の試験となるため、講座受講後の試験受験可能回数は3回です。

1次レベル講座では、基本知識の習得が求められるのに対し、第2次レベル講座では、応用力や創造力が求められています。

2次試験では、論述式の問題を中心に、応用力、分析力、判断力が問われ、仮想的な状況設定の中でどのような意思決定を行うべきかといった設問などにおいて、結論よりも解答に至る整合的な論理展開や考え方などが採点されます。

 

証券分析とポートフォリオ・マネジメント科目では、(1)計量分析と統計学、(2)ファンダメンタル分析、(3)個別資産の分析・評価、(4)ポートフォリオ・マネジメントの内容を学習します。

コーポレート・ファイナンスと企業分析の科目では、コーポレート・ファイナンスやコーポレート・ガバナンスの観点からの企業分析と、第1次レベル講座ではカバーしきれなかった財務分析(財務会計・財務諸表分析)の応用分野から構成されています。

市場と経済の分析の科目では、(1)マクロ経済学(国際経済学を含む)、(2)ミクロ経済学、(3)経済・金融の諸問題の3つの領域から構成されています。特にミクロ経済学は、証券分析とポートフォリオ・マネジメントの前提として重要な分野となっています。

職業倫理・行為基準の科目では、日本証券アナリスト協会規律委員会が制定した「証券アナリスト職業行為基準」の各項目の解説と、それに関連した様々な事例について、「実務ハンドブック」を教材に学習します。

 

2次の講座の受講料は53,500円、受験費用は8,400円です

 

講座を受講しても資格試験に受からなかった場合で、受験可能回数を超えた場合、もう一度講座の受講から開始することになります。

 

大学生や大学院生の場合に、在学中に第2次試験に合格した方は、実務経験がないためCMAにはなれませんが、満25歳になるまで検定会員補(CMA並みのサービスが受けられ、名刺等での称号使用が可能)の登録料と登録継続費が免除される制度があります。

法人賛助会員となっている大学に所属する大学生・大学院生は、第1次レベル講座を割引価格で受講できます。

証券アナリストに合格するための学校選び

講座を受講した上での試験のため、予備校に通うことなく受験して合格する人もたくさんいますが、高校レベルの数学や統計の知識が必要となるため、数学を苦手とする人が学習のために予備校に通う人、確実な合格のために予備校を選ぶ人もいます。

 

また、論述がメインになる2次試験では、解答方法などの指導が必要と考える人もいますので、この場合には予備校受講を選ぶ人もいます。TACや資格の大原などの大手予備校では、20万円程度で1次試験の対策講座を、30万円程度で2次試験の対策講座を開いています。

 

試験に受かることだけを目的とした場合には、過去問分析などに優れたテキストを徹底的やることで、試験合格を目指す方法もありますが、実務に生かした知識を身につけるという面では、協会のテキストや参考図書の学習が必要です。

 

試験対策という面では、過去問をしっかりと解いて正答率を上げる、TACの模擬試験などで対策を取るなどして合格を目指しましょう。

 

予備校を利用する場合には、一般教育給付金を利用することで、ハローワークから学習の支援手当を受けられる場合があります。対象の講座に当てはまる場合には、申請を行い学費負担を減らしましょう。

合格率は50%前後で推移している

合格率は科目毎にわずかに異なりますが、おおむね50%前後で推移しています。合格基準については、上位一定割合の受験者の平均得点から算出されるとされており、特定の基準は定められていません。

 

2次試験についての合格率は48%程度です。

合格した場合には、実務経験3年を経てCMA会員となることができます。

証券アナリストへの求人と年収・時給の目安

500~800万円程での求人募集が多い証券アナリスト業務ですが、実力や実績によって年収は2,000万円程度まで上昇します。

 

経験を積んで、ビズリーチなどの高額案件を扱う求人会社からのヘッドハンティングを受け、年収1,000万円超で外資系に転職するなどの方法もあります。

 

英語への理解が問われる求人も多く、合わせて英語力を高めておくことも大切です。

CFAを取得して転職をする場合には、年収2,000万円~を狙うこともできます。運用の実績や成果によっても年収は変化します。

 

1次試験に合格して、金融機関の業務に携わる場合には、年収500~600万円程度のスタートとなります。他にも、英語力が高い人で、1次試験の合格者の場合には、アナリストのレポートの翻訳などを請け負う、高時給2,500~の派遣社員として就職することもできます。

また、フリーランスの翻訳家として金融分野で活躍する場合にも、証券アナリストの資格は有用です。

ダブルライセンス・トリプルライセンスで時給・年収を上げる

語学力のある証券アナリストは、海外勤務を叶えることができるなど、さらに高収入が期待できます。

英語力の証明としてToeicを受験する、CFAにも挑戦するなどして、希少価値を高めることが高収入へとつながります。

 

投資の世界では、普通に生活している上では決して動かすことのできない金額を動かし、利益を上げることができます。ただ、そのためには、投資が好きであること、明確な目的や精神的な強さ、柔軟さも必要となるため、向き不向きも大きく出てくる職業です。

 

興味のある人は、日本証券アナリスト協会が推奨している参考図書を読んでみるなどして、資格取得を検討してみると良いと思います。

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