マウンティング3タイプ別の対処法
マウンティングとは何か もやっと、イラっときたらそれはマウンティングかも知れない
具体的にマウンティングが何を指しているのかは分からないけれど、これ、マウンティングかな、と思った経験はあると思います。
こうした、はっきりとは言えないけれども心の中がもやっとした経験をした方は、マウンティングの被害者です。
マウンティング、という言葉に代えることはできなくとも、とにかく、上から目線でイライラするという感覚を起こさせる人というのは、簡単に言えば不快な人ですよね。
しかしなぜ、彼らはそんな、相手にわざわざ嫌われるようなことをするのでしょうか?
いつか周りから友人がいなくなり、マウンティングをする相手すら存在しなくなる可能性もあるというのに、どうして、嫌われるために行動するのでしょう?
マウンティングをする人の心理
マウンティングをする人は、相手を選んでいます。
自分より権力があり、到底追いつけない相手や、逆らえない相手にまで喧嘩を売るようなことは、あまりしません。
大抵は、自分と同じ立場、またはそれより弱い立場にいる人間を捕まえて、自分より下だということをたたき込むのです。
女王様気質のマウンティングをする人
自分の考えていることこそが正しいと思っている人ほど、マウンティングをする傾向にあります。とにかく自分が正しいのだから、周りの人を自分の考えに従うようにしたいと思っているからです。
女王様であれば、それが世間的には間違っていることでも、女王様の仰せの通り、とばかりに認められますよね。これが、女王様気質のマウンターです。
こうした女王気質の人は、相手の意見を聞けないし、聞きません。
聞く必要がないと思っているし、説得を試みたところで、「正しい自分」に何を説教してるんじゃ、と怒りすら感じはじめるでしょう。
女王様は、相手の立場に立つという感覚を教わることがありません。常に、女王様のために周りが動いてくれると思っているのです。
しかし、現実の世界では、女王様でいると自分が思っているだけなので、いくらマウンティングをしても、相手にかわされたり、言い返されたりと、上手くいかないこともあります。
だからこそ、最も自分を女王様でいさせてくれる人を探し歩いて、反論しない、反抗しない人を見つけると、その人を自分の家臣だと思い込み、あれこれ無茶なことを言ったり、さんざん馬鹿にしたりするのです。
女王様と、家臣を隔てる分かりやすい壁といえば、言葉使いです。
家臣は女王様のために敬語を使いますが、女王様は家臣に敬語を使うことはないし、命令時においては、酷い言葉まで平気で使います。
こうした女王タイプのマウンティングをする人は、お金に対しての執着もすごいです。
玉の輿婚以外を認めない、持ち物がブランドでないとけなす、身体や顔に対してお金をかけていない人を馬鹿にする。
こうした、自分の外側にあるブランド、内面を磨くなどという見えない努力ではなく、外側にある、見える物に固執するのも、女王様タイプの特徴です。
自信がないから強がっている、という考えもありますが、こうしたマウンティングをする人の中には、他者から見れば、自信のなさの現れでも、本気で自分に自信を持っている人もいます。
女王様マウンターの倒し方
さて、女王様を玉座から引きずり降ろすにはどうしたら良いでしょうか。
これには、相手以上の女王気質を持って戦闘し、相手に勝てないと思わせるという方法があります。相手が、自分より上の立場の人間だと思えば、立ち向かわなくなるからです。
しかし、こんな面倒なことをしたい人はあまりいないでしょう。
どちらかといえば、関わりたくない、放って置いて欲しい、話しかけないで欲しいというのが本音ではないでしょうか。
少なくとも、相手が突然女王様の玉座から降り、平民になって優しく話しかけてくると言うことはあり得ません。
関わらずにいられる人は、当然こうした人と関わらないのがベストです。しかし、仕事や学校の関係で、絶対に関わらなくてはならない人もいますよね。
数年経てば離れられるとう考え方もありますが、その間中、相手に臣下とみなされ、マウンティングされ続けたのでは、たまったものではありません。
こうした場合には、女王様の王国などは存在しないものとして、完全に無視するか、強く言い返すことが時には必要になります。
かわいそうな人だ、と相手に同情できてしまう人ほど、こうした女王気質のマウンターの下に置かれやすいです。
とにかく、あんたの世界になど興味が無い、と退治するのが大切です。
下手に、「えーすごい」「かわいいー」を繰り返していると、マウンティングの回数は続々と増え、そのうち、ストーカーのように付きまとわれながらマウンティングされるようになるかも知れません。
女王様気質のマウンターの場合、本人に自覚がないことさえあるのです。
周りが受け流していたがために、本当に自分が女王様だと思い込んでしまうこともあります。
だからこそ、野放しにしておくと、女王様はめきめき力をつけていきます。相手のことを思うのであれば、彼女自身のために、がつん、と言うことも必要となります。それでも聞かなければ、関わらないようにしましょう。
はっきり、がっつりと言い返す事で、「この人にはマウンティングしても気持ち良くなれない」と思わせることが大切です。
ただし、本当に権力や権限のある人で女王気質のマウンティングをするという人もいますが、それはパワハラですので、人事や学生指導者に訴えましょう。
異邦人タイプのマウンティング
マウンティングをする人の中には、「自分は違う、特別だ」という視点からマウンティングをする人がいます。
どこか遠くの国からやってきた、特別な人間であるということを全面に出す人は、一見、分かりやすいマウンティングはしてきません。
だから、イラッとするというより、もやもやとした感情を残して去っていくのです。
けれど、原因は良くわからないという場合は、異邦人マウンターの可能性を疑ってみましょう。
彼らは、自分が特別だということを事ある度に主張はしますが、相手を分かりやすく落とすような発言はしないのです。
「俺、徹夜続きでさ」
この言葉に、相手を否定するニュアンスはありませんよね。
しかし、自分ってすごいだろ、という自分を見せるニュアンスはたっぷり入っています。
「あたし、環境に悪いものは使わないことにしてるから」
例えば、こういう言葉にもやっとしたことはありませんか?
一見、とても良い人の発言なのに、実体は、異邦人マウンターという場合、心はもやっとするのに、その正体がなかなか掴めないのです。
環境に良い活動をしているということを人に広めたい場合、こういう活動は環境にこう良くはたらくんですよ、と他者に理解してもらえるように丁寧に話す必要がありますよね?
けれど、前述のように、環境に悪いものを使用する人のことが理解できない、という風に上から目線でものを言ってしまうと、ただの嫌みにしか聞こえなくなるのです。
こうした、「自分はあなたとは違う」という視点に立つ異邦人マウンターの中には、羊の皮をかぶった、猫の皮をかぶった人が大勢いるために、そうした人と出会って話したことで嫌な思いをした当事者ですら、何が嫌だったのかが分からないということが起こるのです。
なんかもやっとするけど、ちょっと上からな感じがするからかな。
そう思ったら、相手は異邦人マウンターです。
異邦人マウンターの倒し方
マウンティングをする人の共通項は、「自分が正しい」と思っていることです。
この異邦人タイプのマウンティングをする人も、自分が正しいと思っています。
こうした人たちのマウントの仕方というのは地味で、じわじわと相手に攻撃を与えるタイプなので、長期間にわたる攻撃を受けた後で、「あれ、おかしいかも」と気づくことがよくあります。
しかし、聞いていることに対して拒否反応が出たり、相手と会うと嫌な気分になるとしたら、もうそれは、その人との付き合いは止めた方が良いという合図です。
相手の意見に対して、自分はこう思う、と言える内容であれば、言い返す、反論するといった行為も大切ではありますが、異邦人マウンターの言葉には、言い返しづらい、返す言葉が存在しない物言いが多いのです。
「俺、寝てなくて」
たったこれだけの言葉でも、しょっちゅう言われると、嫌な気持ちになりますよね。
しかしこれに対して言えるのは、「寝てないアピールやめてよ」くらいなものです。
この場合、「いや、独り言だし」と言われて終わるかもしれませんし、「そのくらい聞き流せよ」と心の狭い人だと、嫌な目を向けられるかも知れません。
良いものをアピールして、マウンティングする人の場合には、「そういう言い方やめて」と言ったところで、全く違う解釈をして、「自然に対する理解がない」とか、「物事をちゃんと考え無い人だ」などと、人格を否定されかねません。
では、こうした異邦人タイプにはどう対応すればいいのでしょうか。
相手より上のマウンティングをするか、関わらないしか方法はありません。
「寝てなくてさー」には、「俺もっと寝てないぜ」と反応するなどといった方法が、相手に被せるマウントの方法です。
しかし、こうしたやり取りは永遠に続くし、疲れるものです。
異邦人マウンターの場合、言い返しても、言い争いになるだけといったタイプが多いです。相手が決して間違ったことを言っていない場合も多いからです。
これはただ、言い方に難があるという問題なのです。
こうなると、関わらないという手段以外は選べません。
こうした異邦人タイプは、相手にされなければ、さっといなくなるものなので、関わらなければそれで関係性は終わっていくでしょう。辛抱強く相手の言うことを無視し、反応しないことが大切です。そのうち飽きて、言うのを止めるでしょう。
それでもアピールし続けるようなら、もうこれは嫌がらせですので、出る所に出ましょう。とにかく、マウンティングし辛い環境を作ることが大切です。
相手のマウンティングに気づくまでに時間がかかるタイプですが、はやく気づいて、はやく離れるのがベストです。
最後に、もう一つのタイプのマウンティングをする人を見てみましょう。
マウンティングマウンター(二人羽織型マウンティング)のタイプ
親族や近所付き合いで多く目にするのが、このマウンティングマウンターです。
二人羽織というのは、後ろにいる人が前の人を操って、ご飯を食べさせたり、芸をしてみせるもので、見えている人と、操っている人が違うという遊びです。
この二人羽織型のマウンティングとは、
「うちの息子が~」
「うちの旦那は~」
「友達がね~」
という、自分ではなく、自分の周囲の誰かの功績を自分のことのように自慢したり、アピールしたりする人のことです。
こうしたマウンティングをする人は、周囲の人の行いは、自分の功績だと思い込んでいるふしがあり、自分の評価がこれによって上がると信じています。
お互いにこのマウンティングを繰り広げている分には、通行人などの通りすがりの人に「馬鹿馬鹿しいことしてるなあ」と思われる程度ですが、一方が、こうしたマウンティングをしない人の場合には、聞いている側の人間は、耳を塞ぎたくなるでしょう。
「でも、あなたが頑張った訳じゃないですよね」
と突っ込もうものなら、そんなことは「そうよ」で一蹴されてしまうだけです。
彼らには、自分の功績でなければマウンティングしてはいけない、という基準はないのです。
マウンティングマウンターの倒し方
では、こうしたマウンティングマウンターにはどう対処したら良いでしょうか。
基本的に、この二人羽織型のマウンティングをする人は、暇人です。
暇でなければ、他人の自慢をしている余裕などありません。
つまり、自分が忙しくして、その暇な人と関わる時間をなくせばいいという事になります。
ただ、どうしても、そうしたマウンティングの場に居合わせてしまった場合には、この場限りと思って適当に相槌を打つか、適度に言い返してみると良いです。
ただ、まともに相手にしても、疲れるだけ、かつ、時間の無駄なことは明らかなので、放って置くのが一番です。「用事があるので」と、さっさと逃げだしましょう。
最後に 自分がマウンティングをしないために
誤解をしないで欲しいのが、友人同士のちょっとした愚痴の言い合いや、親族の自慢などは、行き過ぎなければ会話のエッセンスであり、楽しいものでも、大切なことでもあるということです。
鼻につく言い方をしている、繰り返しそうした自慢や愚痴が続くなどでない限り、あまり目くじら立てて、マウンティング探しをしてしまうと、自分自身があら探しマウンターに変化してしまうので、これには注意しなければなりません。
寛容な心で、余裕を持って会話をしていても、何だこいつ、と思ってしまうようなマウンターに出会った時には、上記のような例を参考にして、自分の身と心の安全を守りましょう。