マンションと戸建てのメリット・デメリットを比較する
マンションのメリットとデメリット
メリット
- 駅近などの条件の良い物件はマンションが多い
- 防犯面での優位性がある場合が多い
- 保温面、日照面、害虫面で一戸建てより優位性がある
- ゴミ出しを24時間行える物件もある
- 物件の管理にわずらわされずに快適な生活が送れる
- 部屋がフラットなつくりで、高齢者や怪我をした時には楽
- 掃除がし易い
- 冷暖房がすぐに効く
- 宅配ボックスがある場合、受け取りが楽
- 商業施設が近い物件が多く、便利
- 夜遅くても、一目につきやすく安心
デメリット
- 管理費・修繕積立金・駐車場代の負担がかかる
- 物件が古くなると管理費が値上げされることもある
- 将来の資産価値があまり期待できない
- 音に対しての気遣いや、不満が出ることがある
- 管理組合などへの参加義務がある
- 高層マンションの高層階の場合、子育てには向かないというデータがある(自立が遅れる原因との指摘や、高い場所からの落下の危険性がある)
- 物件によっては、空室が増えて管理が行き届かない状態に陥る場合もある
階層の問題が存在する。今のトレンドは中層・低層階
同一の賃貸物件で専有面積が同じでも、上階にいくほど家賃は高くなります。上層階の方が、日当たりや眺望がよく、通気性に優れていること、また、騒音も軽減されるためです。
特に、都心部では建物の密集度が高く、低層階では日当たり、風通しが悪いこともあります。
節税対策として高層マンションの高層階を購入される方や、ステータスを考えて高層階に住む方が多かった一時期と変わり、固定資産税の計算方法が変わり、見栄より実用性を考える人が増えてきた今では、中層階や低層階が人気です。
防犯面については、どちらも安全とはいえません。
屋上から侵入する人間もいるため、高層階であっても、低層階であっても鍵の施錠は必ずしなくてはなりません。
1階のメリット・デメリット
地上階に住むメリットは、エントランスや駐車場・駐輪場に近いために、荷物の運び込みが楽なことです。
また、エレベーター待ちを心配する必要がないこと、子供がいる家の場合には、足音を気にする必要がないことも魅力です。
専用の庭があることを条件に1階を選ぶ人います。他には、災害時の避難のしやすさがメリットになります。
しかし、外部からの視線、車の音や通行人の声、虫が入りやすいことや庭の手入れがデメリットといえるでしょう。
2階以上の低層階のメリット
3階程度までであれば、階段を使うこともできるため、エレベーターを使用しなくても移動ができることがメリットです。
8階以上になると、虫が入ってこなくなる傾向があります。
高層階であることのメリットとデメリット
あまり高くなると、日差しが強くて室内が暑くなりやすい傾向にあります。また、地震の揺れが大きく感じられることもデメリットです。
高層マンションでエレベーターを使用する場合には、朝や夕方にはラッシュができる場合もあり、10分程度はエレベーターの待ち時間として見込んでいるという方もいます。
また、子育て世代の場合は高層階は避けた方が賢明かもしれません。
子供が、高層階に慣れてしまうことで、高さに対する危険の認識度が低くなり、ふとした瞬間にベランダから外に出てしまう、窓から顔を出してしまうといったこともあります。
また、子供の精神衛生上よくないというデータも出ています。
2歳~7歳の子供が外の世界で学んでくることを妨げてしまうといった報告もあり、自立性が阻害されるともいわれています。(参考:New York Times Article)
高層階になると、緊急時に窓から救出するための消防梯子が届かないなど、有事の際の避難や救助が難しくなることもあります。
メリットどデメリットを比較してのポイント
家族で暮らすのか、夫婦だけ、または独身で都心に住居を求めているのか、それぞれの事情によって適した階層があると思います。
家を購入する前に、賃貸で似た条件で暮らしてみると、不安要素に対応できるか確かめられると思います。
売却については、立地や年数によって価格が違うため、自分が購入しようとしている地域の今後の発展や、マンションに需要がありそうかを確かめる必要があります。
マンションの場合、大規模修繕が必要となった場合には、自分の意志決定で修繕時期や費用を選べないことがデメリットにもなりますが、管理会社に全てを委託している物件の場合のように、お金を払って全てを管理してもらう方が楽という方の場合には、マンションが向いています。
戸建てのメリットとデメリット
メリット
- 土地を購入している場合、土地の価値があるので年数が経っても資産価値が残る
- 家同士が密接していない限り、プライバシーの面で優位性がある
- 自由に造築や建て替え、リフォームができる
- 資産として土地を次世代に継ぐことができる
- 二階・三階と建てられるので、床面積が広い
- 倉庫やガレージが持てる
- 子育てに向いた環境
デメリット
- マンションと同じ立地条件の場合、価格が高くなる
- 修繕費は別途用意する必要がある
- 防犯面について、自ら対策を行う必要がある
- 草むしり、木の管理など、土地の管理を行う必要がある(庭いじりが好きな人の場合には、これは、メリットとなる場合も)
- 暖房や冷房が効きにくい
- 虫が入りやすい
- ゴミの管理や地域の安全の確保などを地域の人と分担して行う必要がある
- 建物の耐用年数が短い
メリットとデメリットを比較してのポイント
売却をする場合、立地や年数によって価格が変わるため、自分が購入しようとしている地域の今後の発展や、一戸建ての造りを確かめて考慮する必要があります。
売却時に更地にして土地のみにする場合もあり、撤去費用がかかることもあります。
戸建ての場合、欠陥住宅に住むことがないよう、建築会社をしっかり選び、建物の検査を委託するなどといった行為を自ら行う必要があります。
人任せに出来ない分、やることは多いですが、修繕の時期や材質など、様々な選択を自分自身で行えるので、費用面や期間の融通がききます。自分で決定することができる方には、戸建ては向いているといえます。
戸建て―建売住宅(分譲住宅)のメリットとデメリット
メリット
- 即時購入ができ、すぐに入居が可能
- 市街地に近い建売住宅の場合、立地に恵まれているケースも
- 価格が安い
- 実物を見て購入できる
- 隣家との境界トラブルは起こりにくい
デメリット
- 好みの家を建てるのとは違い、間取りやデザインに不満がある場合も
- 品質を確認することができないため、後から欠陥住宅だったということも
- 増改築が難しい場合がある
- 部材・資材に低価格なものを使用していることがほとんど。家の価値は30年程でなくなるため、更地にして売る必要が出てくる
- 販売元がその後のケアをしてくれるとは限らない
どこを選んでも一定のトラブルの可能性はあることに注意したい
マンションであるか、戸建てであるかに関わらず、人の集まる所でトラブルは避けられません。
しかし、マンションの場合と戸建ての場合で、起きやすいトラブルは違います。ある人には、マンションのトラブルには耐性があるかも知れませんし、またある人には、戸建てのトラブルに耐性があるという事もあるでしょう。
しかし、定住する限りトラブルの可能性は排除できませんので、人間関係を避けたい人の場合には全てを管理人任せにできる賃貸に済む方がメリットが多いということになります。