ケアマネージャーの能力に問題があり担当を変えたい場合
ケアマネージャーは選べる。変更もできる
介護は、突然やってきます。
今まで元気に暮らせていた方が、ちょっとした怪我や病気がきっかけで、介護度合いが増し、支援、または介護の申請をしなくては、と考えるようになります。
そんな時に、自治体から派遣されてきた方が話しを聞きにやってきて、あれよ、あれよという間に介護に突入していきます。
入浴ができない、買いものの介助が必要、トイレが上手にできない。次々と起こる問題を、担当するケアマネージャーさんと相談しながら乗り切っていくわけですが、もし、担当のケアマネさんが、話しをよく聞いてくれない、相手の気持ちに立って考えてくれない、そもそも、仕事を良く理解していないなど、問題のある方の場合には、介護が倍大変になるかも知れません。
担当のケアマネさんが頼りない場合には変更しよう
自分で調べて、次々と問題を解決できる方ほど、不安な要素を持つケアマネさんをそのままにしてしまうことがあります。しかし、頼りにならないケアマネさんのままにしておくと、本当に自分が手が回らないという時に、動いてくれないケアマネさんと、介護待ったなしの被介護者との間で途方に暮れてしまいます。
ケアマネさんには、地域の施設や事業所のことを良く知っている、プロの方がいます。仕事のできない人もいますが、できる人も必ずいます。
変えたい、という考えがよぎったら、我慢せずに、まずは、事業所調べをはじめましょう。
厚生労働省のサイトが適切に事業所を評価している
ホームページで事業所を探すこともできますが、検索の関係でうまく上がってこないこともあります。地域にある施設や事業所を探すには、まずは、都道府県別の検索ができる厚労省のサイトを利用しましょう。ただ、少し内容をチェックする方法が難しいので、下記を参考にして下さい。
サイトに入ると、都道府県の地図がクリックできるようになっていますので、被介護者の方が住んでいる都道府県をクリックします。
事業所検索をクリックすると、希望するケアや、内容を問われます。
目的に合わせて介護事業所を探すを選び、上に出てくるチェック欄は介護の相談に乗ってもらうを選びます。そして、下に地図が出てくるので、詳しい市町村を選択しましょう。それから、検索のボタンをクリックします。
すると、下記のような画面になります。
そうしたら、眼鏡マークの付いている、居宅介護支援にチェックを入れて、検索をクリックします。
すると、ケアマネージャーを派遣することのできる施設や事業所の一覧が出てきます。
それぞれの事業所をクリックすると、五段階評価でどのような評価を得ているかを見ることができます。
かなり調査されているので、5段階評価のうち、評価がとても低い事業所もありますし、下記のように評価がとても高い事業所もあります。(私の場合、評価が低めの施設のケアマネージャーから、下記のように五段階評価が地域で最も高いケアマネ専門の事業所に変更し、とても良いケアマネさんと出会えました)
ここで、ポイントとしてもう一つ確認してみると良い点があります。
特定事業所加算という項目です。
特定事業所加算のⅠ、Ⅱ、Ⅲのうち、いずれかを取得しているかを確認して下さい。
これを取得しているということは、何かあっても、24時間体制で動く準備がある、また、それだけの人数の職員がいるということを示しています。
確認方法が難しいのですが、以下のように、眼鏡のマークの所をクリックして、サイト内を閲覧して下さい。
すると、下記のように特定事業所加算があるかどうかが確認できるようになります。
ケアマネージャーは、介護施設やデイケアサービスを行う施設などから派遣される場合と、ケアマネージャー業のみに特化して事業所を設立している業者があります。すでにお世話になっている施設の方が担当になっているという場合は、施設内での担当替えも考えられます。
自分の属する施設がある方の場合には、その施設のサービスを売り込む人もいます。
それは、ケアマネさん個人によっても異なってきますが、完全に中立な立場のケアマネさんが良いという場合には、ケアマネ単体の事業所を選んで、電話をかけ、空きがあるか確かめましょう。
要支援でもケアマネージャーを付けることができる場合がある
要支援の場合には、地域の包括センターが担当になるため、事業所によってはケアマネージャー業が受けられないこともあります。ただ、夫婦で介護が必要で、片方が要介護という場合には、二人を、一人が担当するという形で、要支援・要介護のどちらの担当もできるケアマネージャー事業所もあります。
介護度合いによって、受けたいサービスも違いますし、悩みどころも違います。時間がかかっても良いケアマネージャーさんを探しましょう。
介護している人に寄り添ってくれるケアマネージャーさんがいると、本当に心強いし、実際とても頼りになります。
前の担当者に変更を伝える方法
基本的には、新しくケアマネージャーになる方が前担当者に連絡を取ってくれます。
本当に事情があって変更になる場合(引越をするなど)には、説明しやすいですが、「あなたの担当は嫌だから」と言って、断るのは大変ですよね。
しかし、前担当者が、「どうして担当変えなんか!」と電話をかけてくることもあります。その場合には、介護度合いが上がって、広い知識を持った専門の事業所に頼みたい、や、特定の入りたい施設があって、そこの担当さんにお願いした、などと説明しましょう。
まだ担当期間中であるにも関わらず、担当を放棄してしまうといった態度を取られた場合には、次の担当さんに相談しましょう。また、必要であれば、今後介護を受ける方のためにも、前担当のケアマネさんが所属する事業所に、ケアマネージャーさんの仕事に対するクレームを入れておくことも大切です。
クレームは、本来理不尽なものではありません。今では、悪いことを言うというような解釈も広まっていますが、誰かが言わなければ改善しないこともあるものです。
ケアマネージャーへの費用については介護保険料で支払われている
自分で直接お金を払っていないという印象が強く、つい、ケアマネさんは選べないと思ってしまいがちですが、ケアマネージャーへの費用については介護保険料の中から支払われていて、私たちは間接的に保険料を払っています。
地域によっても、ケアマネージャーさんの数や、質などは異なる可能性がありますが、介護の負担が大きくなっても、変えずに耐えてしまうのは、自分の苦労を大きくするだけです。
本当に困っているからこそ、変えたい、と思うのですから、そこは積極的に自分で動いて、変えるために動きましょう。
上記の事業所の調べ方については、介護関連の施設を調べる時にも使えますので、活用してみて下さい。