就職に強い稀少性のある資格の詳細と仕事内容【アクチュアリー】

アクチュアリー 資格 年収・時給を上げる資格
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アクチュアリーは数理のプロとして働く稀少性の高い資格

民間 勉強時間目安 一般的な受験の方法 取得までの目安期間 難易度
1科目当たり300時間(全12科目3,600時間) 年に1~2科目受験 全科目合格まで10年程度 S

↓試験の日程・費用のまとめに移動

貴重な人材として金融の世界で求められるアクチュアリー

アクチュアリーとは、数理業務を専門とする職種を指す言葉ですが、日本においては日本アクチュアリー会の正会員を指して言う事が多くなります。

 

公益社団法人アクチュアリー会では、資格試験の第一段階の5科目のうち1科目以上の合格すると研究会員となることができ、第一段階である5科目全てに合格すると準会員に、そして、第二段階の試験の7科目全てに合格すると正会員となることができます。

 

研究会員の段階から、またはそれ以前から生命保険会社や金融関係の企業に就職することはできますが、アクチュアリーの準会員以上となると、高収入で転職できる可能性が高くなります。

アクチュアリーの主な就職先と仕事内容

生命保険・損保・年金分野に関する仕事

生命保険会社では、商品によっては数十年という長期にわたる保険料の支払い額を決定・管理することや、数理的知識を用いて新しい商品の開発を行う事になります。

国や世界の経済状況によっても大きく変化することのある、会社の収入や支払い能力を管理するための重要な仕事を担うことになります。

損害保険会社においては、上記の事に加えてリスクに対する数理計算を行い、近年ますます増えてきている自然災害に対応できる商品の開発や商品の見直しなどを行うことになります。

また、アクチュアリーは企業年金の掛け金の算出や運営・管理のための財政検証なども行っています。

将来発生すると考えられる、欧米型の会計システムへの変更に伴う退職金などの年金制度の変更により、アクチュアリーに対する需要はさらに高まるものと予想されます。

ERM(エンタープライズ・リスクマネジメント)としての活躍

リスクマネジメントは、生命保険や損害保険だけでなく、一般企業などの組織においても発生します。企業が新しい事業を行う、新会社を立ち上げる時には、あらゆるリスクを考える必要があります。そんな時に、数理的な面からのリスクをプロフェッショナルとして計算を行い算出し、提案を行うのがアクチュアリーの仕事となります。

 

その他にも、コンサルティング業務として保険会社等の監査業務に携わる事もあります。

 

必要としている企業や組織は多いですが、有資格者の数は少ないため、希少価値の高い資格です。数理に優れた、公平公正な判断ができる人格が求められる仕事です。

 

 電卓

海外への移住を考えている人にとっても使える資格

技術関連の資格や実力を備えている場合、海外移住にも資格が役立ちますが、アクチュアリーの資格であれば、海外に移住しても高給で生活できる可能性が高くなります。

日本で就職したまま英語力を伸ばし、海外勤務を希望することもできますが、米国アクチュアリーの資格を取得して英語圏の国でアクチュアリーとして生活することもできます。

生命保険会社の合併などにより、海外勤務ができるアクチュアリーへの需要は大きく、外国語が出来ることは大きなアドバンテージとなります。

アクチュアリーの受験資格と日程と費用のまとめ

アクチュアリーの試験は、第1次試験で5科目、第2次試験で7科目あり、全ての科目を取得するまでに10年程度かかると言われています。そのため、最初は1科目だけ、2科目だけを受験する人がほとんどです。

以下の資格受験要項については第1次試験の内容を主に記しています。

受験資格

第1次試験

  • 大学(短期大学を含む)・高専を卒業している者
  • 大学に2年以上在籍し、62単位以上を取得している者
  • 生保数理、損保数理、年金数理等の日本アクチュアリー会資格試験の受験科目に関連する知識を必要とする、保険・年金などの業務に3年以上携わった者
  • 外国で上記と同等の教育を受けている者など

第二次試験

第1次試験に合格して準会員となった者

試験の方法

マークシート方式

  • 多肢選択
  • 語群選択
  • 数値を選択して記入する
  1. 数学
  2. 損保数理(生保1・損保1・年金1)
  3. 生保数理
  4. 年金数理(生保2・損保2・年金2)
  5. 会計・経済・投資理論

試験範囲と内容

数学:確率・統計・モデリング

生保数理:生保数理の基礎および応用

損保数理:損保数理の基礎および応用

年金数理:年金数理・年金財政の基本

会計・経済・投資理論の基本

資格試験の日程

1年に1度の試験です。

12月の3日間

1科目3時間

金額

受験手数料:1科目10,000円

申込期間

【申し込み方法】

アクチュアリー会よりインターネットで申し込み後、必要書類を郵送

受験資格により申込方法が異なります

【受付】7月~8月の指定日頃まで

試験会場

東京 TOC五反田

大阪 天満研修センター

合格発表

翌年2月中旬頃

受験案内

公益社団法人日本アクチュアリー会

アクチュアリーの試験内容と詳細

数学

確率

・事象と確率
・確率変数、確率分布、確率密度関
数、分布関数
・確率変数の平均値、分散
・変数変換と和の分布
・積率と積率母関数、確率母関数、
特性関数
・大数の法則と中心極限定理

統計

・データのまとめ方
・統計的推定、区間推定
・統計的検定
・標本分布論と標本調査
・最小2乗法と相関係数と回帰係
数の推定、検定

モデリング

・回帰分析
・時系列解析
・確率過程
・シミュレーション

生保数理の基礎および応用

・利息の計算
・生命表および生命関数
・脱退残存表
・純保険料
・責任準備金(純保険料式)
・計算基礎の変更
・営業保険料
・実務上の責任準備金
・解約その他諸変更に伴う計算
・連合生命に関する生命保険
および年金
・就業不能(または要介護)に関する
諸給付
・災害および疾病に関する保険

損保数理の基礎および応用

・料率算定の基礎(回帰分析等を含
む)、リスクモデル
・純保険料と営業保険料の算定方法
・信頼性理論
・経験料率、クラス料率
・支払備金の数理
・積立保険の数理
・保険料算出原理
・危険理論の基礎
・再保険の数理
・リスク評価の数理

年金数理・年金財政の基本

年金数理の基本原理
・計算基礎率
・年金現価率
・定常人口論(含む人口モデル)
・財政方式
・保険料と責任準備金
・積立金と過去勤務債務
・数理的損益分析

会計・経済・投資理論の基本

会計
・財務会計の機能と制度
・利益計算の仕組み
・会計理論と会計基準
・利益測定と資産評価の基礎概念
・現金預金と有価証券
・売上高と売上債権
・棚卸資産と売上原価
・有形固定資産と減価償却
・無形固定資産と繰延資産
・負債
・株主資本と純資産
・財務諸表の作成と公開
経済
・ミクロ経済学
-需要と供給
-需要曲線と消費者行動
-費用の構造と供給行動
-市場取引と資源配分
-ゲームの理論入門
・マクロ経済学
-経済をマクロからとらえる
-有効需要と乗数メカニズム
-貨幣の機能
-マクロ経済政策
投資理論
・投資家の選好
・ポートフォリオ理論
・CAPM
・リスクニュートラル・プライシン

・デリバティブの評価理論
・債券投資分析
・株式投資分析
・デリバティブ投資分析

各科目毎にテキストが指定されています。

詳しくはアクチュアリー会のHPより最新情報を確認して下さい

アクチュアリーの最初の科目に合格するための学校選び

アクチュアリーの試験は、科目の難易度や数理を扱うという特殊性から予備校の数は少ない資格です。また、1科目以上合格し、アクチュアリーの研究会員となれば、アクチュアリー会において試験に関する情報等に触れることができるため、まずは1科目の合格を目指す事になります。

 

シグマインベストメントスクールでは、1次試験、2次試験のどの科目についても講座を開いています。

3時間1万円程度で、受講する科目によって9時間、24時間など時間単位が異なります。

その他にも、いくつかの予備校で基礎数学や生保数理を中心にオンライン授業等が開講されています。

資格予備校のアガルートでは、基礎講座と過去問解析を行う生保数理の講座を8万円程で開講しています。

 

資格難易度が高いため、全ての科目に合格して正会員となるまでに、既にアクチュアリー業務に携わっている人がほとんどになります。そのため、1科目以上を合格した段階でアクチュアリーの職に就職する人が多くなります。

合格基準は各科目毎に6割以上が目安

科目毎に合格率が異なりますが、第一次試験の合格基準は以下の通りに定められています。

「数学」、「生保数理」、「損保数理」、「年金数理」、「会計・経済・投資理論」については、合格基準点(各科目の満点の60%を基準として試験委員会が相当と認めた得点)以上の得点の者を合格とします。

ただし、「会計・経済・投資理論」については、「会計」、「経済」、「投資理論」の各分野のうち一分野でも最低ライン(分野ごとの満点の40%を基準として試験委員会が相当と認めた得点)に達していない場合は、不合格とします。

 

合格率についてはおおむね10~20%の範囲で推移していますが、年度によって40%近い合格率となる年もあります。当たり年と呼ばれるようですが、滅多にないことなので、基本的には難易度の高い問題に備える必要があります。

 

1科目以上合格すると、その時点でアクチュアリー会の研究会員となることができ、研究会員となった場合に限り、その後の試験において、合格済の科目は免除されます。(会員にならない場合、1から受け直しです)

 

※2019 年度日本アクチュアリー会年会費
正会員:30,000 円 準会員・研究会員:15,000 円

アクチュアリーへの求人と年収・時給の目安

年収の平均が900万円と言われる高収入が期待できる仕事です。

500~600万円台からスタートし、1,000万円を超える年収を得ることができます。

 

ただ、米国アクチュアリー会の会員となり、米国で就職した場合には1,500万円~5,000万円近くの年収を期待できるため、英語力を高めて海外への移住を考える事もできます。

ダブルライセンス・トリプルライセンスで時給・年収を上げる

アクチュアリーはそれ自体で希少価値が高く、科目合格の時点から必要とされる資格です。特に、海外との合併等がすすみ、国際業務を行えるアクチュアリーが求められていることもあり、語学力のあるアクチュアリーは高収入が期待できます。

 

金融商品を扱う人の多くが取得したいと考える証券アナリストの資格との相性が良いため、証券アナリストの資格を取得する人もいます。

 

ただ、働きながらアクチュアリー会の会員として正会員となるまでの1次試験5科目、2次試験7科目に挑戦する必要があるため、アクチュアリーの資格1本だけでも、取得するためには長期戦を覚悟する必要があります。

資格難易度の高さからも、数学に秀でている必要があるという面からも、アクチュアリーとして活躍できる人は限られています。

自分こそはと感じる人は、まずは1科目から挑戦してみてはいかがでしょうか。

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